米DVERSEは、ゼンハイザージャパンと共同で、VR空間での立体音響シミュレーションの実証実験「PROJECT OMNIVERSE」を開始した。VR空間の中の建築デザインデータに対し、その場にいるようなリアルな立体音響を再現する。
米DVERSEは2017年10月12日、ゼンハイザージャパン(ゼンハイザー)と共同で、VR(仮想現実)空間での立体音響シミュレーションの実証実験「PROJECT OMNIVERSE」を開始したと発表した。VRソフトウェア開発のDVERSEのVRツールと、音響機器メーカー、ゼンハイザーの音響技術を活用する。
PROJECT OMNIVERSEでは、VR空間の中の建築デザインデータに対し、その場にいるようなリアルな立体音響を再現する。VR空間で臨場感や没入感を高める要素として、視覚の次に重要なのが聴覚、触覚になる。今回はそのうちの聴覚に焦点を当て、実証実験を行う。他に、VRコンテンツへの臨場感や没入感を高め、エンターテインメント性を向上させることを目的とする。
空間の再現には、DVERSEのビジネス向けVRツール「SYMMETRY」とゼンハイザーの立体音響技術「Ambisonics」を活用する。VR空間の中で、SYMMETRYがアイデア/イメージ/デザインを共有し、円滑なコミュニケーションを促進する。全周360度の空間全体の音場を再現するAmbisonicsを用いた「Ambeo VR Mic」と、建物や構造物の反響を再現する残響特性信号「IR(Impulse Response)」、収録された環境音を忠実に再現し、さらに新たな音源の追加/加工によってコンテンツへの没入感を高めるサウンドメイキングを組み合わせ、VR空間に最適化された立体音響を開発する。
将来的には、マンションや戸建て住宅などの室内環境、コンサートホールのデザインや演出、店舗やオフィスデザインでの室内音響の再現、コンテンツ開発におけるハイエンドな音響演出や効果などでの利用を想定する。
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