Sigfoxを活用した物流IoTサービスを開発、3社の協業で製造IT導入事例

京セラコミュニケ―ションシステムは、双日、アイ・サイナップと協業し、無線通信技術「Sigfox」を活用した物流IoTサービスを開発する。これまで困難だった、貨物情報を事業者間、荷主とドライバー間でシェアできるサービスを低価格で提供する。

» 2017年09月12日 09時00分 公開
[MONOist]

 京セラコミュニケ―ションシステムは2017年8月28日、双日、アイ・サイナップと協業し、無線通信技術「Sigfox」を活用した物流IoT(モノのインターネット)サービスを提供すると発表した。同年度内に物流事業者と共同で実証運用をし、改良を進めるなどして、2018年度内の実用化を目指す。

 フランスのSigfoxが提供するIoT用のネットワーク規格Sigfoxは、低コスト、低消費電力で長距離伝送が可能だ。物流や社会インフラ、ヘルスケア、見守り、防犯、防災、農業分野などのIoTソリューションに活用されている。欧州を中心に普及が進んでおり、今後は国内でも普及が見込まれる。

 物流業界では、これまで通信料金や電源確保、通信基盤(エリア)の制約などから、物流アセットについてデータを収集・分析するのは難しかった。今回の協業により、物流アセットの位置や稼働状況を事業者間で連携し、貨物の発送、積載の情報などを荷主とドライバー間でシェアできるようなサービスを開発する。同サービスには、電池交換が数年間不要なセンサーデバイスの費用やSigfoxの通信費、クラウド利用料の全てが含まれ、これらを低価格で提供することを目指す。

 各社の役割は、京セラコミュニケ―ションシステムがSigfox無線基地局の設置とネットワークサービスの提供を、双日がSigfoxを活用した物流IoTサービスを提供する。アイ・サイナップは、Sigfoxに対応したセンサーデバイスの開発を担う。

photo サービス提供イメージ

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