この記事は、2017年7月11日発行の「製造マネジメント メールマガジン」に掲載されたMONOist/EE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。
2017年6月下旬、チェコ首相のボフスラフ・ソボトカ氏が来日しました。同月27日には日本の首相である安倍晋三氏と首脳会談を行い、貿易/経済関係をさらに緊密化させていくことで一致しています。2017年は、両国の国交回復60周年の節目でもあり、記念すべき来日となりました。
なぜここでソボトカ氏の来日を紹介したかというと、同氏が首脳会談の翌日に行った記者会見に参加したからです。ドイツの隣国であるチェコはインダストリー4.0を推進しており、そのドイツとインダストリー4.0で協調する日本との連携を深めることを狙って、主に日本の製造業向けに投資をアピールする会見内容となっていました(関連記事:日本とチェコがインダストリー4.0推進で協調へ、チェコ首相「連携深めたい」)。
チェコは、第二次世界大戦後以降は共産圏の一員だったわけですが、1989年のビロード革命以降は民主主義国家となり、2004年にはEUに加盟しています。そのころから、チェコの安価な労働賃金に目を付けた日本の製造業は、西欧向け製品の生産拠点として進出を始めました。トヨタ自動車、デンソー、ジェイテクトなどの自動車業界の他、パナソニック、ダイキン工業、東レなどが工場を展開しています。チェコ産業貿易省ビジネス投資開発庁(チェコインベスト)が支援を行ってきた外国の直接投資資金額の累計(1993〜2015年)で日本はドイツに次いで2位であり、重要な投資国になっていることが分かります。
実はこの会見で私はかなり衝撃を受けました。ソボトカ氏をはじめ、会見に同席した同国政府要人の年齢が若かったからです。
- 日本とチェコがインダストリー4.0推進で協調へ、チェコ首相「連携深めたい」
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製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。しかし、そこで語られることは抽象的で、いまいちピンと来ません。本連載では、そうした疑問を解消するため、第4次産業革命で起こることや、必要となることについて分かりやすくお伝えするつもりです。第3回ではなぜドイツがインダストリー4.0を生み出す必要があったのかということを紹介します。
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第4次産業革命といわれるIoTなどを活用した産業変革が加速している。この新たな波を捉えるべく各国政府の取り組みが進む。日本でも2017年3月に「Connected Industries」を発表。さらにドイツとの間では「ハノーバー宣言」で連携強化を図る。これらの動きに関わってきた経済産業省 製造産業局局長の糟谷敏秀氏に日本の製造業の現在地を聞いた。
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