3Dプリンタによる模型パーツ製作の利点とは3Dプリンタニュース

XYZプリンティングジャパンは、3Dプリンタ「ダヴィンチ 1.0 Pro」を活用した模型製作の導入事例を発表した。同製品を模型製作に使用しているエンジニアの藤野裕之氏が、3Dプリンタによる模型パーツ製作の利点を述べている。

» 2017年06月08日 10時00分 公開
[MONOist]

 XYZプリンティングジャパンは2017年5月26日、3Dプリンタ「ダヴィンチ 1.0 Pro」を活用した模型製作の導入事例を発表した。

 ダヴィンチ 1.0 Proを導入したのは、フリーランスエンジニアの藤野裕之氏。藤野氏は仕事だけでなく、プライベートでの模型製作にも同製品を使用している。CADで模型のパーツを設計して試作品をダヴィンチ 1.0 Proで出力し、パーツ同士を組み合わせる。好みの形ではなかったり、バランスが取れていないという場合は、CADデータを調整して再出力する。パーツのヤスリがけと表面処理をすれば、その後の工程は通常の模型製作と同様となる。

 いくつかの3Dプリンタを利用してきた藤野氏だが、XYZプリンティングの製品で初めて購入したのは従来機「ダヴィンチ 1.0A」だ。藤野氏は、ダヴィンチ 1.0Aの利点として、一般的な模型と同じ材質のABS樹脂のフィラメントに対応しており、削り出しなどの追加工が容易であることを挙げている。ダヴィンチ1.0 Proについては、細かい形状を作る精度が大きく向上し、パラメータ設定による出力が安定している点を評価している。

 藤野氏によると、3Dプリンタを使った模型パーツ製作の利点は、サイズを間違えてもデータを直すだけで簡単に作り直しができること、器用さに自信がない人や工具を使うのが苦手な人でも作りたいものを作れることだという。加えて、3Dプリンタ活用の第一歩は、細かいパーツよりもボディーや特徴的なパーツを製作して作りたいもののイメージを膨らせることだとしている。

 なお、藤野氏がインストラクターを務める会員制オープンアクセス型DIY工房「テックショップ東京」では、XYZプリンティング製品をはじめ、多数の3Dプリンタが設置され、多くのモデラ―やデザイナーが試作に利用している。

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photo 藤野裕之氏

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