ゼット・エフ(ZF)は「人とくるまのテクノロジー展2017」において、次世代の前方監視用カメラ「TRI-CAMカメラ」と自動運転用コンピュータを出展した。
ゼット・エフ(ZF)は「人とくるまのテクノロジー展2017」(2017年5月24〜26日、パシフィコ横浜)において、次世代の前方監視用カメラ「TRI-CAMカメラ」と自動運転用コンピュータを出展した。
前方監視用カメラは3種類のレンズを並べた“三つ目”で、それぞれ撮影できる範囲が異なる。近距離は広視野角の魚眼レンズで物体検知を行い、遠方は検知距離300mの望遠レンズでカバーする。3つのカメラのうち1台が故障しても前方監視を継続できるため、冗長性も確保している。カメラで前方監視を行うことにより、他のセンサーを併用するのと比べてシステムのコストを下げられる
画像認識技術はイスラエルのベンチャー企業・Mobileye(モービルアイ)の「EyeQ4」を採用した。EyeQ4はレベル3の自動運転に対応したもので、1秒間に2兆5000億回の演算を処理できる。
既に、自動車メーカーとTRI-CAMカメラを使った自動運転車の共同開発を進めているという。
無人運転まで対応できる自動運転用コンピュータ「Pro AI」も展示した。NVIDIAの車載用AI(人工知能)コンピュータ「DRIVE PX2」とインフィニオンの32ビット車載マイコン「AURIX」を組み合わせた。自動車向け機能安全規格ISO 26262で最も厳しい安全要求レベルのASIL Dにも対応させる。量産は2018年初めの予定。
ZFの説明員は「DRIVE PX2自体は高い処理性能を持つが、単体では自動車業界が求める安全水準を満たさない。われわれは、車載用コンピュータとして十分な耐久性と耐環境性、冗長性を持たせる役目を果たす」と話した。
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