モジュラー型生産のカギを握る情報端末、IBMなどと連携 : ハノーバーメッセ2017
ハーティングは、ハノーバーメッセ2017において、2016年に「HERMES AWARD 2016」を受賞した統合基盤向けインタフェース「MICA」のポートフォリオの拡大について訴えた。
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ハーティングは、ハノーバーメッセ2017(2017年4月24〜28日、ドイツ・ハノーバーメッセ)において、2016年に「HERMES AWARD 2016」を受賞した統合基盤向けインタフェース「MICA(Modular Industry Computing Architecture)」が、IBMとの連携などを含め、ポートフォリオを拡張していることを訴えた。
ハーティングの「MICA」は、ボックスコンピュータ型のコンパクトな筐体にインタフェースとLinuxベースのコンピュータを内蔵。コネクタのインタフェース情報や同コネクタを通る情報を保持することなどが可能となる仕組みである。生産ラインの構成情報などを保持し、ライン変更時などにその構成情報をもとにすぐにライン復旧を可能とするような使い方の他、クラウドゲートウェイやPLC連携などさまざまな使い方を想定できるという。
同機能がインダストリー4.0などで注目される「モジュラー型生産」などに効果的だとして評価を受け、ハノーバーメッセが実施している技術賞「HERMES AWARD(ヘルメスアワード)」を2016年に受賞している。
コネクタのインタフェース情報を保持できる「MICA」を活用することでコンパクト化を実現した電気自動車のプロトタイプ(左)と同プロトタイプに採用された「MICA mini」(クリックで拡大)
ハノーバーメッセ2017では、この「MICA」のポートフォリオを拡大。Digital Technology Polandなど新たな開発パートナーの協業などの他、IBMとクラウドデータの収集や分析、加工などの領域で協業。「Watson IoT」などを活用する方針を示した。さらにMICAアプリケーションの開発において、ハーティングとパートナー企業が意見を交わし、新たな開発を進めるコミュニティー「MICA.network」を用意し、さらに効果的なアプリケーションなどを拡張していく姿勢を示した。
ハノーバーメッセ2017でのハーティングブースの「MICA.network」の紹介コーナー
IBMとの協業では、ハーティングの自社工場での自社実践なども推進。ハーティングの工場の射出成形機にMICAを設置し、MICAを経由して、IBMの情報プラットフォームである「IBM Bluemix」上で収集。さらにこれをWatson IoTにより分析し、加工するという実践の結果を示していた。
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モジュラー型生産ライン“最後のカギ”、ハーティングの「MICA」が技術賞
ドイツ ハーティングの統合基盤向けインタフェース「MICA」が、ハノーバーメッセ2016の「HERMES AWARD 2016」を受賞した。
コネクタから実現するインダストリー4.0、ハーティングが自社実践を出展
ドイツのハーティングは、ハノーバーメッセ2015において「産業システム統合」をテーマに出展。主力のコネクタでインダストリー4.0が求める生産の柔軟性を実現する製品を紹介した他、自社の先進的生産ラインを出展した。
“千手観音”に必要なのは「新たな安全」
コネクタメーカーであるハーティングは日本進出30周年を記念し都内で「インダストリー4.0セミナー」を開催。メイン講演の1つに登壇した日本電気制御機器工業会 副会長の藤田俊弘氏(IDEC)は、変種変量生産を求められる状況でのモノづくりの新たな進化とともに、それによって変わる「安全」の価値について述べた。
スマートファクトリーを末端から支える「RFID活用」
RFIDタグ技術の自動車製造ラインなどでの採用が進んでいる。ドイツのインダストリー4.0などが示す高度自立分散型「スマートファクトリー」の基幹技術の1つとしても注目される同技術。あらためて産業用途でのRFID技術を整理するとともに、製品動向を紹介する。
スマートファクトリーがいよいよ現実解へ、期待される「見える化」の先
ドイツのインダストリー4.0がきっかけとなり関心が高まった、IoTを活用したスマートファクトリー化への動きだが、2017年は現実的成果が期待される1年となりそうだ。既に多くの実証成果が発表されているが、2017年は、実導入ベースでの成功事例が生まれることが期待される。
スマートファクトリーが追い風に、産業用PCは工場内IoTの基盤となるか
工場内でIoTなどを活用し最適な生産を実現する「スマートファクトリー」への関心が高まっている。その基盤としてあらためて導入が広がっているのが産業用PCだ。従来は専用機器を活用することが多かった工場内だが、ネットワークや異システム間連携が必須となる中、産業用PCの「オープン性」があらためて注目を集めている。
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