コニカミノルタは、エッジIoTプラットフォーム「Workplace Hub」の国内向け説明会を開催。同社社長兼CEOの山名昌衛氏は「Workplace Hubをきっかけに、ソフトウェアやサービスの進化にハードウェアを取り入れる新しい製造業の在り方に挑戦する。自らの手で変わる、ゲームチェンジャーになりたい」と語り、デジタル革新に挑む同社の姿勢を訴えた。
コニカミノルタは2017年4月19日、東京都内でエッジIoT(モノのインターネット)プラットフォーム「Workplace Hub(ワークプレイスハブ)」の国内向け説明会を開催した。同社社長兼CEOの山名昌衛氏は「製造業としてハードウェアを開発して販売する事業モデルが中心だったが、Workplace Hubをきっかけに、ソフトウェアやサービスの進化にハードウェアを取り入れる新しい製造業の在り方に挑戦する。自らの手で変わる、ゲームチェンジャーになりたい」と語り、デジタル革新に挑む同社の姿勢を訴えた。
Workplace Hubは、同年3月22日に開催したドイツ・ベルリンのグローバルプレスイベントで初公開された。このときは、同社の主力事業である複合機にサーバを組み込んだサーバ付き複合機を中核とする、オフィスの働き方革新に貢献するIoTプラットフォームという印象が強かった(関連記事:サーバ付き複合機から始まる、コニカミノルタのIoTプラットフォーム構想)。
今回の国内向け説明会では、Workplace Hubが、リアルタイムデータ処理やプライバシー/セキュリティ対応が可能な、エッジコンピューティングを特徴とするIoTプラットフォームであり、「オフィス向けとは限らない。さまざまな業種で顧客価値を生み出せるIoTプラットフォームとするため、国内外で多数のPoC(概念検証)を進めている」(山名氏)とした。
Workplace Hubを展開する業種は、製造業やヘルスケア、リーガルなど広範に拡大していく。一方、顧客の規模については、中小企業(従業員数200人以下)、中堅企業(同1000人以下)、そして大企業であれば事業部内でのグループワークを対象とし、情報システム部門が整備されている大企業全体は対象外とすることも明言した。
グローバルパートナーについては、ベルリンではマイクロソフト(Microsoft)とHPE(Hewlett Packard Enterprise)だけだったが、今回の国内説明会では、シスコシステムズ(Cisco Systems)とSAPが加わることもアナウンスされた。マイクロソフトは「Dynamics」「Azure」「Office 365」、HPEはサーバとインテリジェントエッジ、シスコシステムズはコラボレーション、セキュリティ、フォグコンピューティング、SAPは各種業務ソリューションやIoT関連製品の「Leonardo」を提供することになる。
Workplace HubはエッジIoTプラットフォームである以上、さまざまなサービスをシームレスに利用できなければ“プラットフォーム”としての意味がない。有力なITサービスを提供するマイクロソフトやSAP、エッジコンピューティングに適したサーバを持つHPE、IoTで重要なコネクティビティで高い技術を持つシスコシステムズなどがグローバルパートナーに加わることで、Workplace Hubの利便性はより高まってくる。
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