i-PRO EXTREMEの製品コンセプトは「現在のパッシブなセキュリティシステムではない、アクティブなIoT情報活用ソリューション」(島田氏)である。監視カメラ側での情報の取得を、AI技術の活用により必要な情報を取捨選択した上で、それらの情報を活用してクラウド上でAIによるリアルタイムな解析を行う。
今回発表したi-PRO EXTREMEには、AIを活用した監視カメラや監視サービスは含まれていない。島田氏は「クラウドで全ては処理できないので、エッジ=監視カメラでの情報の取捨選択という前処理が必要になる。こういった分散処理については、監視カメラを利用する業界ごとに異なるワークフローに合わせてカスタマイズする必要があるだろう」と説明する。
またi-PRO EXTREMEは、IoTが“つながる”ことで生まれるサイバー攻撃や情報漏えいなどのセキュリティリスクにも対応している。シマンテックとの協業により、監視カメラとして「業界初」(パナソニック)となるデバイス証明書を搭載した。また、監視カメラからレコーダー、映像監視ソフトウェアまでの情報のやりとりを全て暗号化しており、米国連邦政府規格でFIP140-2Level1相当を確保しているという。
またこのセキュアなコミュニケーションを活用した、顧客の監視システムのリモートメンテナンスサービスを2017年度内に始める予定だ。

「i-PRO EXTREME」はシマンテックのデバイス証明書を搭載している(左)。セキュアなコミュニケーションを活用したリモートメンテナンスサービスも予定している(右)(クリックで拡大) 出典:パナソニック島田氏は「IoT時代に合わせて製品を進化させ、国内監視カメラ市場のトップランナーとして走り続けたい」と述べている。
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