「メモリ、FPGA、5G」のうち5Gについては、インテル 通信デバイス事業本部 グローバルワイヤレス営業本部 日本担当ディレクターの庄納崇氏が説明した。
庄納氏は「2Gでは携帯電話通信がアナログからデジタルになり、3Gではマルチメディアに注目が集まり、4Gではモバイルブロードバンドとして大容量化した。そして5Gは、膨大な数のIoTデバイスをワイヤレスでインターネットにつなげるための技術という点が大きな変革になる」と語る。
5Gは、4Gの1Gbpsに対して20Gbpsという高速化だけでなく、IoTデバイスとの接続に求められる低遅延や高信頼性を確保している。「例えば自動運転車であれば、車車間や路車間といったV2X通信、エッジコンピューティングの遅延低減、IoTデバイスの産業分野ごとに最適化されたコアネットワークなど、データの流れの広い範囲で5Gが関わってくる」(庄納氏)という。
インテルはこれまで、携帯電話通信分野の内、基地局関連では広く製品が採用されてきたが、末端の通信機器に組む込むモデムICの事業については成功していると言い難い(関連記事:Intelモバイル撤退の真相――“ARMに敗北”よりも“異端児SoFIA”に原因か)。
この状況を覆すため、2017年1月に「世界初」(同社)とする5G向けモデムICを発表した。2017年4〜6月にサンプル出荷を始める予定である。同年2月の「Mobile World Congress 2017」で、ハネウェル、GE、エリクソン、ノキアなどと5Gに関するパートナーシップを発表するなど、その本気度が見て取れる。
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