一方、トイレ節水管理は独自色の強いIoTサービスだ。トイレの個室内に設置された人感センサーと高機能フラッシュバルブを組み合わせることで、利用者の滞在時間によって適切な水量の流し分けが可能になる。また、IoTを活用して、トイレの各個室における水量データを把握することで、高機能フラッシュバルブの状態を監視し、正確な水量のモニタリングおよび遠隔で必要なメンテナンスを行えるという。
トイレ節水管理の先行導入事例では、月間の水道料金が従来比77.5%減や同58.1%減といった成果が得られた。原田氏は「個室に座っている時間で水量を流しわける機能により、特に女子トイレで大きな効果が得られている」と説明する。
「トイレ節水管理」の効果。節水量の見える化に加えて、削減したコストも確認できる。この事例では、右下にある円グラフの左上の部分が、IoTクラウドサービスの分を差し引いた節減額になる(クリックで拡大) 出典:KDDIなお、トイレ節水管理は、高機能フラッシュバルブと専用ゲートウェイをZigBeeによる通信でつなぎ、専用ゲートウェイとLTE通信ユニットはWi-Fiでつなげている。トイレ空室管理とトイレ節水管理の両サービスを利用する場合、「現時点では専用ゲートウェイとLTE通信ユニットは別々のものを用意する必要がある。機器の統合は顧客の要望に応じて検討したい」(原田氏)としている。

会見終了後には、KDDI大手町ビル2階の男子トイレでデモンストレーションを行った。洗面台下側、赤線で囲んだ部分に「トイレ節水管理」のLTE通信ユニットが組み込まれている(左)。洗面台横の壁面には「トイレ空室管理」の専用ゲートウェイが装着されていた(右)(クリックで拡大)
製造業のIoT活用、他社に“差”をつける考え方
IoTが製造業のサービス化を呼ぶ?
今一番ホットなIoT活用サービスはトイレ!?
トイレのスマート化から始められる!? IoT活用は「フェールファーストで実現を」
はやりの「IoT○○」は「IoTプラットフォーム」だけじゃなかった
アジャイル開発でIoT導入の早期立ち上げへ、KDDIが新サービスを開始Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製造マネジメントの記事ランキング
コーナーリンク
よく読まれている編集記者コラム