路面映像から路面状況の劣化レベルを自動判定するシステムを開発人工知能ニュース

NECは福田道路と共同で、AI技術を活用し、路面の映像からわだち掘れとひび割れを同時に検出する「舗装損傷診断システム」を開発した。2017年度中にシステムの実用化を目指す。

» 2017年02月17日 08時00分 公開
[MONOist]

 NECは2017年1月31日、福田道路と共同で、AI技術を活用して路面の映像からわだち掘れとひび割れを同時に検出する「舗装損傷診断システム」を開発したことを発表した。

 同システムは、NECのAI技術の1つである深層学習技術を搭載した「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習」を活用している。ビデオカメラを取り付けた自動車から路面を撮影し、その映像から路面のわだち掘れとひび割れを同時に検出して路面状況の劣化レベルを判定する。路面撮影と同時に記録したGPSの位置情報により、地図データ上で路面状況の確認が可能だ。

 両社は、同システムの一般道での実証実験において、専門技術者の目視点検と同等レベルでわだち掘れとひび割れを同時検出できること確認。2017年度中にシステムの実用化を目指す。

 さらに今後、同システムによる路面状況の可視化に加え、道路の補修計画策定から補修工事の実施・評価までの一連の工程におけるAIを活用した最適化を検討していくという。

 近年国内の道路の総延長距離がさらに増加し、国や自治体では路面点検のための人員確保や専用機器を用いた調査費用の増加などが課題となっており、効率的な道路維持管理に向けた取り組みが重要になっていた。

photo わだち掘れ検出のイメージ
photo ひび割れ検出のイメージ
photo 舗装損傷診断システムの利用イメージ

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