シリコンバレーでコネクテッドカー関連のカンファンレンス「Future Connected Cars USA」が開催された。テーマはコネクテッドカーではあるものの、話題の中心はやはり自動運転になった。自動運転車の実現は間近なものとして語られているが、果たして本当にそうなのか。同カンファンレンスのレポートをお送りする。
2016年5月10〜12日の3日間、米国カリフォルニア州サンタクララにおいて、コネクテッドカー関連のカンファンレンス「Future Connected Cars USA」が開催された。このカンファレンスは、主にシリコンバレーに拠点を置く自動車メーカーのR&D担当やクルマ専門アナリスト、クルマ関連ベンチャーとアフターマーケットの技術者などが一堂に会し、コネクテッドカーや自動運転車の現状および今後について議論するものであり、新車や新サービスが発表される場ではない。このため、各社ともそのような情報については、「1月のCES(国際家電見本市)で発表した」といっている。このことは、CESが自動車関連企業にとって非常に重要なイベントになっていることを指し示しているといえるだろう。
同カンファンレンスでは、先進運転支援システム(ADAS)や車載情報機器、OBD-IIを活用した保険サービスなどさまざまな技術やサービスが取り上げられたが、議論の中心は「自動運転車実現に向けて」と「移動のサービス化」であった。
くしくもカンファレンス開催約1週間前の2016年5月3日に、Google(グーグル)とFiat Chrysler Automobiles(FCA)が自動運転技術開発に関する提携を発表した(関連記事:グーグルの自動運転技術はプラグインハイブリッドミニバンが最適!?)。「Autonomous Driving and the Future of mobility」と題されたパネルディスカッションにおいて、グーグルのエンジニアリングマネジャーが登壇することから、本提携について何らかの内容が語られることが期待された。当然、モデレータが開口一番に同提携に関する質問を投げたが、グーグルは「答えられることは何もない」という姿勢を貫き通し、その後本件について触れられることはなかった。
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