トヨタ自動車は、「ニューヨークモーターショー2016」において、2015年12月に発売した4代目「プリウス」の新ラインアップを披露すると発表した。「次なる機械的な驚き」というスタイリングを持つ車両の正体は。
トヨタ自動車は2016年3月15日(米国時間)、「ニューヨークモーターショー2016」(一般公開日:3月25日〜4月3日)において、2015年12月に発売した4代目「プリウス」の新ラインアップを披露すると発表した。
現在公開されているのは、特徴的な赤いリアコンビネーションランプが浮き上がって見えるリアビューのみ。ただし、ランプの上側にあるリアガラスのシルエットからすると、既に販売されている4代目プリウスのリアビューとは異なるようにも見える。
この新ラインアップによって「トヨタは際立つスタイリングと知性的な環境技術を示す」(同社)という。特にスタイリングは「次なる機械的な驚き」として注目ポイントになることをアピールしている。
プリウスの派生車は、3代目プリウスでは、ステーションワゴンの「プリウスα(海外名称はプリウスVもしくはプリウス+)」と、プラグインハイブリッド車の「プリウスPHV」があった。また小型ハイブリッド車である「アクア」は、海外で「プリウスC」として販売されている。
これらの派生車の中で早急なフルモデルチェンジを求められているのがプリウスPHVだ。プラグインハイブリッド車としては2012年1月と早期に市販されたものの、モーターと電池の電力だけで走行できる距離(EV走行距離)がJC08モードで26.4kmと短いことが大きな課題になっている。
競合他社が2015年に市場投入したプラグインハイブリッド車のEV走行距離は、General Motors(GM)の2代目「シボレー・ボルト」が53マイル(約85km)、Volkswagen(フォルクスワーゲン)の「ゴルフGTE」が31マイル(約50km)など、プリウスPHVをはるかに上回る。
これら競合となるプラグインハイブリッド車と同等のEV走行距離を確保しながら、4代目プリウスとは異なるデザインの新型プリウスPHVを発表することで、存在感を“際立たせる”狙いがあるとみられる。新型プリウスの市場投入から半年以内で、このような発表ができるのも「TNGA」によるところが大きいかもしれない。
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