マグナ・インターナショナル・ジャパンは、「オートモーティブワールド2016」において、電動スーパーチャージャーを展示した。ターボチャージャーの課題であるターボラグを抑制するための製品だ。
マグナ・インターナショナル・ジャパンは、「オートモーティブワールド2016」(2016年1月13〜15日、東京ビッグサイト)内の「第7回EV・HEV駆動システム技術展」において電動スーパーチャージャーを展示した。2016〜2017年の量産に向けて開発を進めている製品だ。
スーパーチャージャーは、ターボチャージャーと並んで知られる過給機である。ターボチャージャーがエンジン排気を使って回すタービンによって過給を行うのに対し、スーパーチャージャーはエンジンの出力軸などから機械的に伝達される力を用いて過給を行う。
これに対して、マグナが開発中の電動スーパーチャージャーは、ターボチャージャーを過給機として用いるエンジンと組み合わせるための部品になっている。目的は、ターボチャージャーの最大の課題であるターボラグを抑制するためだ。ターボラグは、再加速時にタービン回転数が上昇し切らずに過給が不足することで発生するが、電動スーパーチャージャーを使えばそういった状況で十分な過給を行うことができる。
現在開発中の製品は、ドイツの自動車メーカーを中心に2016年末にも採用されると言われている48Vシステムに対応する仕様になっている。出力は、7.0kW/1秒間、4.5kW/2分間、2.5kW/連続運転となっている。電動式なので潤滑油を供給し続ける必要がない。システム重量は3kg以下だ。
一般的な12Vシステムに対応する仕様も検討しており、出力は、2.5kW/1秒間、1.8kW/連続運転である。
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