最終調整終了後は、参加者全員が協力し、会場のテーブルレイアウトを変更。3つのテーブルをつなげて作られた即席のモデ1GPのコースに生徒たちの視線が集まった。
競技は本家モデ1GPと少し異なり、ノック式ボールペンは机にテープで固定され、生徒たちはオレンジ色のボタンを押すだけとなる。また、コース上に車体が残ればひっくり返ってしまってもセーフとし、飛距離が記録される。
モデ1GP本戦は、グループ(全10グループで、1グループ3〜4人で構成)ごとに一発勝負で行われ、各グループの第1位が準決勝に進出。準決勝は3グループに分けられ、同じく各グループの第1位が決勝戦に進出した。
ボールペンで弾いて飛距離を競うだけのシンプルな競技だが、“自分がデザインしたオリジナルのクルマで勝負する”ということもあり、皆真剣に競技に臨んでおり、準決勝、決勝に進むにつれて、歓声も自然と沸き起こっていたのが印象的だった。
今回、学校の先生たちは基本的に、許可・不許可の部分だけジャッジし、残りの準備・運営は全て渡辺さんを中心とする生徒たちに任せていたという。学校関係者は「今回学んだことで、お店で既製品を買うという選択肢の他に、なかったら自分たちで作るという新たな選択肢が増えたと思う。また生徒自ら企画運営した今回の取り組みに続くような、自主的な企画などが今回参加した生徒たちからも生まれてくることを望んでいる」とコメント。
なお、同イベントに全面協力したXYZプリンティングジャパンから今回設置した6台のうち、4台の3Dプリンタが同校に寄贈された。今後、渡辺さんらが運営・準備などを行っている校内Fabスペース「ICTルーム」にXYZプリンティングの3Dプリンタが設置され、校内の生徒たちが3Dプリンタをはじめとするデジタル工作機械、デジタルファブリケーション技術に触れられる機会を増やしていくという。
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