データは1週間当たりどのくらい処理するのだろうか。クラスタが5000個あるとして、24時間、週7日とする。典型的なパターンは、定常RANS、渦粘性乱流モデル、2億セル、線形スケーリング256コアを乗せると、2、3時間以内に解が収束する。1週間では千のCFDシミュレーションが可能で、生データだと3〜5テラバイトになる。
自動車はリアルタイムでどんどん進化している。そのため解析結果はすぐに処理する必要がある。表面に対する圧力や断面図で見る場合もある。マシンの長さが4.5mで、面間隔が20mmとすると、数百の断面がそれぞれx軸、y軸で必要になる。それをさまざまな変数で見ていく(図5)。これをオンタイムで処理し、レンダリングするだけでも大変になってくる。そのために効率のよいワークフローが必要になった。
そのために使用したのがFieldViewXDBになる。これは部分抽出が可能なツールで、XDBベースに変換すれば、何億ものセルから必要な場所だけ、関心のある断面のみのデータを抽出することが可能になる。
Larsson氏はまとめとして「CFDの利用はF1においては制限されてきたが、今までよりも多くのデータが日々つくられ、分析されている。CFDの進化はより高効率でほぼ自動化されたシミュレーションプロセスを求めてきた。FieldViewによるポストプロセスとデータマネジメントを実施することによって、大量のCFDデータをレースのペースに合わせて作ることができている」と述べた。
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