加工速度が最大40%向上した自動車部品の金型加工用形彫放電加工機を発売FAニュース

三菱電機は、自動車部品の金型加工用形彫放電加工機「EA12PS」を発売した。独自のジャンプ抑制機能を搭載し、同社従来機に比べて加工速度が最大40%向上するという。

» 2015年12月07日 07時00分 公開
[MONOist]

 三菱電機は2015年11月25日、加工速度が従来比最大40%向上した、形彫放電加工機「EA12PS」を発売した。同社の形彫放電加工機「EA-PS」シリーズの新製品で、自動車部品の金型加工に対応する。

 EA12PSは、同社独自のジャンプ抑制機能「SS JUMP」により、毎分25mの移動を1.6Gの高加速度で可能にした。これにより同社従来機に比べ、加工速度が最大で40%向上するという。

 また、新たに開発した微細仕上げ電源「FP-PS電源」を搭載し、面粗さはRa(算術平均粗さ)0.05μm。グラファイト電極を使った鋼材加工では、最大で毎分4.5gの高速荒加工を可能にした。難削材加工回路を標準で搭載するため、金型加工のほか、工具の部品加工などにも対応できる。

 さらに、熱変位補正機能、「見える化モニター」、Z軸冷却機構で熱変位を抑制する「サーマルバスター」を標準で搭載。高精度加工の障害となる熱変位を最小限に抑えた。同社のNC制御機器、サーボ制御技術、高精度駆動部品も搭載しており、±3μmのピッチ加工精度を保証している。独自の適応制御機能「IDPM」により、グラファイト電極加工に加えて高品位の銅電極にも対応する。

 サイズは幅1725×2130×2420mmで、軸移動量はX軸400×Y軸300×Z軸300mm。価格は1650万円(税別)で、2016年度中に200台の販売を目指す。

photo 形彫放電加工機「EA12PS」

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