特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2015年09月17日 07時00分 公開

ARM「mbed OS」の現在地IoT観測所(13)(3/4 ページ)

[大原 雄介,MONOist]

「mbed Client」の登場

 さて、ここまでの話は基本的に前回と変わらないのだが、その後のUpdateについて。

 まず2015年4月に「mbed Client」が新たに追加された(Photo02)。これは何か?というと、mbed OSはターゲットがCortex-MベースのMCUなので、よりパワフルなCortex-Aなどでは原則mbed OSが使えない(というか、Device ServerやDevice Connectorと通信できない)。これをカバーするため、アプリケーションプロセッサ上で動くmbed OSのサブセット(機能的にはむしろスーパーセットかもしれない)にあたるライブラリ群が、mbed Clientという名称で提供されることになった。

Photo02:mbed ClientはLinuxやRTOSが動くアプリケーションプロセッサ上で動作し、mbed Device Serverなどと通信できる機能を持つ Photo02:mbed ClientはLinuxやRTOSが動くアプリケーションプロセッサ上で動作し、mbed Device Serverなどと通信できる機能を持つ

 このmbed Clientの目的を2015年6月に同社 Kriszrian Flautner氏(Photo03:ARMのGeneral Manager of Internet of Things Business)に聞いたところ「mbed Clientは、mbed Device Serverやクラウドと直接コミュニケーションしてマネージできる機能を持つ。mbed Deviceは最小限の通信プロトコルしかサポートしていないからね。mbed Clientならば(Linux上などで動いているから)標準的な通信プロトコルを全部利用できる」とした。

 ちなみに、基本的にはゲートウェイなどある種の組み込み機器、例えばオフィスの複合機(MFP:Multi-Function Printer)などに実装することを想定しており、「スマートフォンやPCに実装することも可能だが、そうした使い方を推奨しているわけではない」という話であった。

ARMのGeneral Manager of Internet of Things BusinessのKriszrian Flautner氏 Photo03:ARMのGeneral Manager of Internet of Things BusinessのKriszrian Flautner氏

 このあたりはmbed OSのターゲットとするものがまだ明確には決まっていないものの、HomeKitやBrilloなどよりもデバイス寄りに近い(スマートフォンなどと直接通信することは想定しておらず、そこは全部クラウドの先になる)事を想定していることと無縁ではないと思われる。

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