パナソニック ホールディングスは、「2025年大阪・関西万博」におけるパナソニックグループのパビリオン「ノモの国」の展示内容について説明した。
パナソニック ホールディングス(以下、パナソニックHD)は2025年4月2日、東京都内で会見を開き、同月13日に開幕する「2025年大阪・関西万博」におけるパナソニックグループのパビリオン「ノモの国」の展示内容について説明した。「解き放て。こころとからだとじぶんとせかい。」をコンセプトに、来場者の心の中が映し出される「ノモの国」で自らを解き放つ“Unlock”体験を得られるエリアと、パナソニックHDの研究開発中の技術を分かりやすく体験できる展示エリア「大地」から構成されており、Unlock体験エリアが30分、大地が15分の合計45分の観覧時間を想定している。会期中の総来場者数は約45万人を見込む。
パナソニックHD 万博推進プロジェクト 総合プロデューサーの原口雄一郎氏は「当社は創業時から『物と心がともに豊かな理想の社会の実現』を目指している。今回の万博のパビリオンでは、これを子供に向ける形で、子どもたち一人一人が自分の輝く未来を創造し、可能性を信じて一歩を踏み出すきっかけを届けられるようにする。物は心の写し鏡であり、モノをひっくり返した“ノモ”がノモの国の由来になっている」と語る。
ノモの国では「Unlock your nature」をキーワードに、主な来場者として想定する小学校中学年の子どもに向けて、自身の秘められた可能性に対する気付きが得られるような体験が得られるUnlock体験エリアが中核となっている。建築家の永山祐子氏によるパビリオンの外観デザインは、立体的な循環の形をモチーフとしたファサードを建屋に1400個装着することで風で揺らぐ軽やかで自由な建築となっているなど、子どもたちの心が「解き放たれる」デザインに仕上げている。
ファサードはスパッタリングによって金属コーティングされているため、光の反射によって外観の見え方が複雑に変わることも特徴になっている。ライトアップされる夜間は、使用するLED光の色によって大きく印象が変わる。なお、ライトアップ用の電力については、NTTパビリオンの太陽電池と水電解装置、水素吸蔵合金タンクから地中パイプラインを経由して届けられる水素を用いて、パナソニックグループの純水素燃料電池による発電で賄っている。
この他、パビリオンの主要部材に使用済み家電から得たリサイクル材を用いている他、工場から出る端材や廃材をアップサイクルして活用するなどしている。「パビリオン全体が家電から生まれ変わったと言っても過言ではない。パナソニックグループの資源循環の技術が大きく生かしている」(原口氏)。
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