高解像度CMOSセンサー搭載の下部消化管用拡大スコープ医療機器ニュース

富士フイルムは、イメージセンサーに高解像度CMOSセンサーを搭載した下部消化管用拡大スコープ「EC-L600ZP」を発売した。独自の画像処理機能と高解像度CMOSセンサーを組み合わせることで、低ノイズで高解像度な画像を可能にした。

» 2015年06月08日 08時00分 公開
[MONOist]

 富士フイルムは2015年5月29日、イメージセンサーに高解像度CMOSセンサーを搭載した下部消化管用拡大スコープ「EC-L600ZP」を発売した。内視鏡システムの光源にレーザーを用いた新世代内視鏡システム「LASEREO(レザリオ)」用のスコープで、富士フイルムメディカルを通じて販売する。

 今回発売されたEC-L600ZPは、LASEREO用スコープとしては初めて、イメージセンサーに高解像度CMOSセンサーを搭載したもの。粘膜表層の微細血管のコントラストを高めて強調して表示する「Blue LASER Imaging(BLI)機能」や、粘膜表層の微細血管のコントラストを高めた画像に対し、赤色領域のわずかな色の違いを画像処理で見やすく表示する「Linked Color Imaging(LCI)」も搭載。これらの機能と同センサーを組み合わせることで、低ノイズで高解像度な画像を可能にした。

 また、最短1.5mmからの近接観察ができる新設計のレンズを搭載したことで、病変などをより細部まで観察できる。光学拡大時の動作モードには、通常の「連続ズーム動作モード」に加え、新たに簡単なボタン操作で段階的に拡大できる「ステップズーム動作モード」を搭載。拡大観察時に、ピントを簡単に合わせられる。

 さらに、検査中の患者の身体的苦痛を低減するため、軟性部が高い弾発性を持つ新素材を採用した高追従挿入部となっており、屈曲部が多い大腸にもスムーズに挿入できる。これにより、検診から精密検査までのさまざまな場面で、患者の身体的苦痛を低減し、検査効率の向上にもつながるという。

 視野方向は0°(直視)、視野角は標準時140°、最近接時56°、観察範囲は1.5〜100mmで、先端部外径11.7mm、軟性部外径11.8mm、有効長1330mmとなっている。

photo

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.