三菱日立パワーシステムズは、三菱重工メカトロシステムズと日立プラントコンストラクションの集じん装置事業を統合し、集じん装置の新会社を設立する。MHPSグループのAQCS事業に集じん装置を加え、AQCS事業を強化する狙い。
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は2015年4月23日、三菱重工メカトロシステムズ(MHI-MS)と日立プラントコンストラクション(HPC)がそれぞれ手掛ける集じん装置事業を統合し、集じん装置の新会社を設立すると発表した。MHPSグループの大気環境対策システム(AQCS)事業に集じん装置を加えて製品のフルラインアップ化を図り、AQCS事業を強化する狙い。
AQCS市場は、世界的な環境対策推進を背景に、今後も堅調な成長が予測されている。MHPSでは、火力発電プラント事業の一環としてAQCS事業を展開しているが、AQCSの主要機器である集じん装置は、三菱重工業と日立製作所のグループ企業が手掛けていた。今回、新会社を設立することで、これらを1つにまとめ、集じん装置事業の強化とコスト競争力強化を図るという。
新会社は、MHI-MSとHPCの集じん装置事業を分割・承継し、MHPSの100%子会社として2015年10月1日の発足を目指す。スタート時の事業規模は約150億円で、電気集じん装置を中心に、バグフィルターやその他の関連設備の製造・販売・アフターサービスなどを展開する。
さらに、MHPSが持つ海外対応力により、集じん装置の海外展開を進めるとともに、MHI-MSとHPCが持つ産業分野への強みを活用し、電力会社向け以外の分野でも競争力強化を図る方針だ。
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