ドイツのKUKAは、ハノーバーメッセ2015において、人間と同じワークスペースで利用できる安全機能を備えた産業用ロボット「LBR iiwa」と、さらに同機に自走機能を加えた「KUKA Mobile Robotics iiwa」の用途提案を行った。
ドイツのKUKAは、ハノーバーメッセ2015(2015年4月13〜17日、ドイツ・ハノーバーメッセ)において人間と同じワークスペースで利用できる安全機能を備えた産業用ロボット「LBR iiwa」と、さらに同機に自走機能を加えた「KUKA Mobile Robotics iiwa」の用途提案を行った。
ハノーバーメッセでは、自動化の一方で人間とロボットの共同作業を実現する出展が目立った(関連記事:35kgのモノが運べるのに安全! ファナックの“緑”の人間協調ロボ欧州デビュー)が、同社のLBR iiwaも人間と共同作業を行った時に危険がないように安全機能を搭載した軽量の産業用ロボットだ。
LBRはドイツ語で「軽量構造ロボット」(Leichtbauroboter)を意味し、iiwaは「人工知能を搭載した産業用作業アシスタント」(intelligent industrial work assistant)の頭文字を取ったものだという。最大可搬重量は7kgのモデルと14kgのものが存在し、軸数は7軸、最大作業領域は800〜820mmとなっている。重さは14kgのモデルが29.9kg、7kgのモデルが23.9kgと軽量だ。さらに人が当たった時や触った時にストップする安全機構を採用しており、人と同じ場所での作業が行える。
この軽量さを生かし、可搬部分を組み合わせて移動可能としたものが、「KUKA Mobile Robotics iiwa」となる。
同社はこの特徴を用途に応じてさまざまに提案した。例えば、部品を棚から作業現場に運ぶことを想定し、正しい部品のある棚に移動し、正しい部品を取得し、また移動して戻って来て、正しい場所に置くというようなデモが行われた。また、作業現場で人と共に移動しながら、作業することを想定してデモなども用意されていた。
ブース担当者は「移動しながら人と作業を行えることで、今までの産業用ロボットには不可能だった新しい使い方が可能になる」と話している。
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