気持ち悪いけどすごい! “カメレオンの舌”でつかむロボットハンドハノーバーメッセ2015

ドイツのFestoは、ハノーバーメッセ2015において「カメレオンの舌」をモチーフとしたロボットハンドを紹介した。形状の異なるものや柔らかいものを1つのハンドでつかめるのが特徴。

» 2015年04月14日 08時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 ドイツのFestoは、ハノーバーメッセ2015(2015年4月13〜17日、ドイツ・ハノーバーメッセ)において「カメレオンの舌」をモチーフとしたロボットハンド「FlexShapeGripper」を紹介した。

 バイオミメティクスなど最近は再び生体の動きを活用した機器開発などが注目を集めている(関連記事:古くて新しい開発手法「バイオミメティクス」――生物に未来のモノづくりを学ぶ)が、Festoは「The Bionic Learning Network」という教育プロジェクトとして、生物の動きや生態を機械に取り入れる取り組みを進めている。これまでも鳥やくらげ、ペンギンの動きに似せたロボットなどを開発してきたが、今回は新たにカメレオンの舌の動きに似せたロボットのハンド部分を開発した。

 カメレオンの舌は虫を捉える時に、自由に形を変形させてさまざまな形の虫を簡単に捉えてしまう。現在のロボットハンドはつかむ部品の形状などによってハンドを交換して利用する形が一般的だ。また同じハンドでつかむ場合でもマニュアルでその都度設定作業が必要になる。自由に形を変形できるロボットハンドが実現できれば、さまざまな形のものを1つのハンドで自由につかむことができる。これらの背景から、FlexShapeGripperを開発したという。

photophoto モノをつかまない状態(左)とつかむ状態(右)。自由に形状を変形できることが特徴だ(クリックで拡大)

 FlexShapeGripperは水の入ったシリコンキャップを使い、自由な形状を実現することに成功した。このシリコンキャップの形状を内部のモーターと空気圧で調整し、さまざまな形状のものを自由につかめるという。メガネのような壊れやすく複雑な形状のものをそっと持ち上げることも可能である他、ナットを3つまとめてつかむというようなことも可能だ。

photophoto メガネのような壊れやすくて複雑な形状のものも簡単につかむことができる(クリックで拡大)
photophotophoto ナットを左から順番に3つ連続でつかむことなども可能だ(クリックで拡大)

 これらの従来のロボットハンドでは設定作業なしにできなかったことができるようになることでより柔軟性の高い生産ラインの構築が可能になるという。現在は製品化については「現状では決まっていない」(ブース担当者)としていたが、「製品化の可能性を知るためにもハノーバーメッセでさまざまな反応を聞いているところだ」(ブース担当者)としている。

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