立地の選定理由に関する回答について「最も重視した」「重視した」を合計した回答数を調べてみると、最も多かった回答は「本社・他の自社工場への近接性」となった。既存の工場の増設や補強という要素で新規工場立地を進める動きが多いということが伺える。また「地価」は例年上位に挙げられているが「工場団地である」という点が回答数を増やしてきている。
また、回答社数の内、海外立地を検討した企業は28社あったが、最終的に国内立地を選択した理由は「良質な労働力の確保」「原材料などの入手の便」「市場への近接性」「関連企業への近接性」などが上位の回答となっている。
「国内市場の縮小」「生産による差別化要素の減少」「国内コストの高止まり」などから、日本の生産拠点は厳しい環境に置かれている。しかし、日本のモノづくり力はいまだに世界で高く評価されている。一方、生産技術のさらなる進歩は、モノづくりのコストの考え方を変えつつある。安い人権費を求めて流転し続けるのか、それとも国内で世界最高のモノづくりを追求するのか。今メイドインジャパンの逆襲が始まる。「メイドインジャパンの逆襲」コーナーでは、ニッポンのモノづくりの最新情報をお伝えしています。併せてご覧ください。
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