経済産業省が発表した工場立地動向調査によると、メガソーラーなど電気業を除いた、2014年(平成26年)の工場立地件数は、前年比22.9%増の1021件となっており、リーマンショック以降では最大の件数となった。円高の是正以来、ようやく生産拠点の国内回帰が進み始めた見込みだ。
経済産業省が公表した2014年(平成26年)の工場立地動向調査の結果(速報)によると、1000m2以上の用地を取得した「工場立地」は前年比33.0%増の2491件、立地面積は同2.4%増となる7710ヘクタールとなるなど大きく伸長した。
その最も大きな比率を占めるのはメガソーラーを含む太陽光発電などの電気業だが、この電気業を抜いた場合でも新規工場立地件数は前年比22.9%増となる1021件となっており、2008年9月のリーマンショック以降では最高の立地件数となった。また立地面積についても前年比16.3%増の1253ヘクタールとなっており、2009年以来の1200ヘクタール越えとなっている。
製造業の立地件数を業種別に見ると、食料品179件(構成比17.6%)、金属製品129件(同12.7%)、輸送用機械98件(同9.6%)、生産用機械79件(同7.8%)、の順となった。前年との比較では、金属製品が84件から129件に大きく増加した他、輸送機械(57件から98件)、化学工業(45件から70件)、生産用機械(61件から79件)などが大きく増加している。その他では12業種で新規上場立地が増えている。
一方で、鉄鋼業(52件から44件)、電子・デバイス・電子回路(22件から15件)、ゴム製品(16件から9件)など5業種で減少している。
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