さて、合成容量の計算です。コンデンサが並列接続しているときの合成静電容量Cは、
で表されます。こちらは下の図1のように、電極が横に合わさったイメージを描けば簡単かと思います。
ところで直列接続では
つまり
です。直列と並列で求める合成静電容量は、前回解説した合成抵抗とは全く逆の式になるのが特徴です。
なぜ直列接続がこのようになるのか、少し難しくなりますが証明をしてみましょう。
上の図2のように、直列接続されたコンデンサC1とC2があり、合成した静電容量をCとして考えます。コンデンサに充電が完了した時、電荷Qは静電誘導により、それぞれのコンデンサの片側の極へ等しく貯められます。このため、この項目の最初に紹介した式 C=Q/Eより、
となり、また、E = E1 + E2 ですから
となります。ここで最初から考えると
ですから、Qで割ると
となります。ちなみに電気主任技術者のような資格試験でも、合成抵抗や合成コンデンサの値を求める問題が出ます。
コンデンサの場合、電極板が上下に挟まっているのをイメージすると、並列は分かりやすいのですが、直列はパッと見では分かりにくいですね。抵抗とは逆だと考えれば、式も覚えやすいでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.