PLCと表示器の生産・開発を名古屋に統合し、一貫体制を構築:FAニュース
三菱電機は、FAシステム事業の中核製品であるシーケンサー(PLC)、表示器などの開発・製造を名古屋製作所に統合する。
三菱電機は2015年1月26日、FAシステム事業の中核製品であるシーケンサー(PLC)、表示器などの開発・製造を名古屋製作所に統合することを発表した。統合時期は2015年4月で、グローバルでの製品競争力強化を目指す。
三菱電機では、PLCや表示器の小型モデルについては現在姫路製作所で開発・製造を行っているが、これを中・大型モデルの開発・製造を行っている名古屋製作所に統合することで、事業運営の一元化を目指す。
開発拠点を統合することにより、PLCや表示器の製品仕様の共通化や統一プラットフォームの開発、周辺ネットワーク製品の開発を推進し、製品開発力の強化とともに、工場全体を包括するソリューション構築力の強化を推進する。一方で生産面では、上位情報系システムと生産現場の情報連携による生産とエネルギーの「見える化」を実現するe-F@ctory導入工場である名古屋製作所での一貫生産により、生産性の向上を実現する狙いだ。
名古屋製作所では、2014年5月にPLCの製造などを行う新生産棟を稼働させるなど、FA領域の体制整備を進めており、さらなる事業強化を進めていく方針だ(関連記事:三菱電機 名古屋製作所、FA機器快進撃の舞台裏)。
シーケンサーMELSECシリーズ
- 三菱電機 名古屋製作所、FA機器快進撃の舞台裏
好調を持続する三菱電機のFA機器事業。その成長を支える主力事業所「名古屋製作所」では新たな生産棟を5月に本格稼働させる。分工場の生産性向上に向けた投資も加速させ、成長を「もう一段上に」加速させる方針だ。競争環境が厳しくなる中、成長を続ける秘訣は何があるのだろうか。名古屋製作所 所長の山本雅之氏に話を聞いた。
- FA機器売上高6000億円へ準備着々、三菱電機がFA機器販社を子会社化
三菱電機は、アジア地域のFA機器販売を強化するために、従来は関連会社だったセツヨーアステックを完全子会社化した。アジア地域の販売拡大を目指し、2016年度までにアジア市場の事業規模2000億円を目指すという。
- TOCの削減とセキュリティ機能強化、三菱が新型シーケンサ展示
三菱電機は、新開発のシーケンサ(プログラマブルコントローラ)「MELSEC iQ-Rシリーズ」をSCF2013で展示した。高速システムバスの採用により現行製品に比べてシステム性能を約5倍に高めることで、TCO(Total Cost of Ownership)の削減を可能とする。セキュリティキー認証機能を搭載するなど、セキュリティ機能も強化した。
- 製造現場になだれ込む「モノのインターネット」と「ビッグデータ」
IoT(モノのインターネット)やビッグデータ解析の活用先としてにわかに「製造現場」への注目度が高まっている。製造業において、ICTの活用により生産性や柔軟性をもう一段高めようとするモノづくり革新の動きが活発化する一方で、これらの技術のビジネス活用を推進したいIT系企業が提案が加速。製造現場への熱気が高まっている。
- IEC 61131-3とPLCopenの目的とは
生産ラインに欠かせないPLC。そのPLCのアプリケーション開発効率化に役立つ国際規格「IEC 61131-3」およびそれを推進する「PLCopen」という組織をご存じでしょうか。本連載ではIEC 61131-3とPLCopenについて分かりやすく解説します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.