三菱電機は、アジア地域のFA機器販売を強化するために、従来は関連会社だったセツヨーアステックを完全子会社化した。アジア地域の販売拡大を目指し、2016年度までにアジア市場の事業規模2000億円を目指すという。
三菱電機は2014年4月15日、セツヨーアステック(以下STC)を完全子会社化することを発表した。STCは三菱電機のFA(ファクトリーオートメーション)機器製品を中心にアジアで販売する三菱電機の関連会社。以前から三菱電機が35%の株式を保有していたが、100%の完全子会社とすることで、製造から販売までの一体化を進め、アジア地域でのFA機器の販売を強化していく。
三菱電機のFAシステム事業は、2016年3月期(2015年度)に連結売上高6000億円、海外比率50%を目指し、生産・販売体制の強化に取り組んでいる(関連記事:三菱電機 名古屋製作所、FA機器快進撃の舞台裏)。特に自動化需要が急速に高まっている中国、韓国、台湾を主要市場と位置付けており、これらの地域での販売強化を進めていく方針だ。
これらの流れから、約50年の協業関係を持ち、従来は関係会社だったSTCを完全子会社とし、販売体制の一層の強化に取り組むことを決めた。これにより、2017年3月期(2016年度)までにアジア市場向けFAシステムの事業規模を2000億円に引き上げる方針だ。
STCは、アジアを中心にFA関連機器や、高低圧受配電機器、映像情報機器、半導体製品、電子部品などの販売、調達を行っている。グループ会社は7社保有しており、台湾、韓国、中国、香港、タイ、インドネシア、シンガポール、インド、ベトナム、フィリピンなどで事業展開を行っている。
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