Sakioka氏は、自動運転システムやスマートモビリティ社会を実現する上で重要となる自動車のコネクティビティに関するフォードの方針について「技術的なトレンドとして、自動車のIoT(モノのインターネット)化が進む中で、フォードはこうした自動車のコネクティビティに関連したサービスの開発に注力していく」と語った。
同氏は短期的には、フォードの車載情報機器プラットフォーム「SYNC」の開発に注力する方針を示した。SYNCはスマートフォンと接続することで、ハンズフリーで通話や音楽の再生が行えたり、音声操作で車載機器を制御できるといった機能を備えている。同社は2014年12月にSYNCの最新版となる「SYNC3」を発表している。
中期的には、インターネットを利用したより高度な運転支援システムの開発を進めるとともに、車車間通信の開発にも注力し、全ての車両から得た情報を統合したネットワークの構築を目指す方針を示した。さらに長期的には、「自動車を含むさまざまな交通インフラの情報を全て統合することで、新たな交通システムの構築を行っていく。これらは1つの企業だけで実現させることは難しい。企業、都市、国が全て一体となって開発していく必要がある。そして、こうした新たなシステムが発展するかどうかは、ユーザーが新たな技術を受け入れてくれるか否かにかかっている」(Sakioka氏)と語った。
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