コベルコ建機は新たに米国サウスカロライナ州に油圧ショベルの工場を建設することを発表した。
コベルコ建機は2015年1月7日、米国サウスカロライナ州に油圧ショベルの生産工場を建設することを発表した。同社は2013年に米国に再進出を図り販路の拡大に努めてきたが、販売量が大きく成長してきたため、現地生産を開始する方針だ。
新工場は、米国サウスカロライナ州スパータンバーグ群に建設する予定。同予定地は、主要高速道路に近い他、北米の主要港であるチャールストン港やジョージア州サバンナ港へのアクセスにも優れている特徴がある。敷地面積は34万m2で、建屋面積は工場棟が1万4560m2、事務所棟が1600m2となるという。建設予定地の正式購入契約を経て2015年4月から土地の造成工事に入り、2015年12月に完工する計画だ。2016年1月から北米向け重機ショベルの標準機のうち、20トン機の量産を開始する。当初生産能力は年間1800台、総投資額は約50億円。市場開拓とともに生産品目や生産台数を順次増やしていく計画だとしている。
新工場は、既に北米で営業活動を行う北米現地法人KOBELCO CONSTRUCTION MACHINERY U.S.A.(以下、KCMU)に組み入れ、製販一体の体制を構築する。北米に生産拠点を作ることで、北米ユーザー向けの生産リードタイムの短縮を図り、市場ニーズへの対応力を強化するとともに、広島五日市工場の操業負荷低減、グループ全体での最適生産体制構築を実現する。
同社では、2013年に米国市場に再進出し、流通網の構築に注力してきた結果、2014年12月現在、北米52社、南米10社、合計62社の代理店契約を締結し、順調に販売台数を伸ばしている。再進出当初は全量日本の広島五日市工場から出荷したものの、想定を上回るペースで市場開拓が進んでいることから、五日市工場の生産能力がひっ迫。現状で標準生産能力の8500台を大幅に上回る1万500台水準の生産を行っているが、これ以上の生産には限界があることから、米国新工場の建設に踏み切ったという。
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