Daimler(ダイムラー)は、「2015 International CES」において、最新の自動運転車のコンセプトカー「Mercedes-Benz F 015 Luxury in Motion」を披露する。同車両は、2030年に40カ所以上になると言われている1000万人都市の最高のぜいたくとなる「プライベートな空間と時間」を提供するという。
Daimler(ダイムラー)は2015年1月6日(米国時間)、最新の自動運転車のコンセプトカー「Mercedes-Benz F 015 Luxury in Motion(以下、F 015)」を発表した。消費者向けエレクトロニクスの総合展示会「2015 International CES」(2015年1月6〜9日、米国ネバダ州ラスベガス)で公開する。
F 015は、2030年までに世界全体で30〜40カ所以上になるとみられる、人口が1000万人以上の巨大都市(メガシティ)での利用が想定されている。 ダイムラー会長のDieter Zetsche(ディーター・ツェッチェ)氏は、「そういった21世紀のメガシティでは、プライベートな空間と時間が最高のぜいたく(Luxury)になる。高級車ブランドであるMercedes-Benzの自動運転車が提供できなければいけないものだ。F 015は、そういったモビリティの革新を初めて具体化したコンセプトカーだ」と強調する。
F 015は大まかに分けて2つの特徴がある。1つは、自動運転車に合わせて開発した可変型座席システム(variable seating system)だ。前席と後席の4つの座席は自由に回転できれるようになっており、前席の2人と後席の2人が対面した状態になるラウンジのような座席配置が可能だ。4人の乗員は車内にいながら、仕事をしたり、くつろいだり、互いに会話を楽しんだりすることができる。降車も簡単に行えるように、ドアが開くと同時に座席がドア側に30度回転する。
もう1つの特徴は、車両と乗員、外界との間で行われる情報のやりとりの革新に対応するシステムである。F 015は、インパネ、前席/後席ドアの内装面、車両後端に、合計6個のディスプレイを組み込んでおり、車室内を“デジタルアリーナ”に変えることができるという。ディスプレイに表示される機能は、視線で操作するアイトラッキングやジェスチャー操作、ディスプレイ上でのタッチ操作など直感的に行うことが可能だ。自動運転車であるF 015は、レーザープロジェクターやLEDディスプレイを使って、周辺車両や歩行者などの外界とやりとりを行う機能も備えている。
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