PTCはユーザーイベント「PTC Live Tech Forum 東京 2014」を開催。基調講演には米PTC IoT,SLM製品部門エグゼクティブバイスプレジデント ロブ・グリムリー氏が登壇し、IoT(モノのインターネット)によって変わる製造業の姿と同社の戦略について語った。
PTCは2014年12月9日、都内でユーザーイベント「PTC Live Tech Forum 東京 2014」を開催。基調講演には米PTC IoT,SLM製品部門エグゼクティブバイスプレジデント ロブ・グリムリー(Rob Gremley)氏が登壇し、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)によって変わる製造業の姿と同社の戦略について語った。
PTCは2013年12月にIoT関連のアプリ開発プラットフォームを展開するThingWorxの買収を発表(関連記事:PTC、「モノのインターネット」向けアプリプラットフォーム開発企業を買収)した他、2014年7月にはM2MベンダーAxedaを買収(関連記事:PTCがM2MベンダーAxedaを買収――“モノのインターネット”事業をさらに拡充)。IoT市場に参入し取り組み強化を進めている。
実際にIoT関連市場は拡大が進んでいる。グレムリー氏は「インターネット接続デバイスは、2010年に約70億台だったのが2020年には500億台、2035年には1兆台になる見込みだ。これらによる関連の経済効果も大きく、2025年には6.2兆米ドルになる」と語る。さらに「この経済効果は3Dプリンタ関連市場の10倍以上で、クラウドコンピューティングがもたらす経済効果を上回る」(グレムリー氏)とその影響力の大きさを訴える。
同社では従来のメカとエレクトロニクスで構成される製品(フィジカルプロダクト)に対し、コンピュータの力を活用しネットワーク接続を実現した製品を「スマートコネクテッドプロダクト」と呼んでいる。そしてIoT時代にはこのスマートコネクテッドプロダクトが中心となっていくという。グレムリー氏は「スマートコネクテッドプロダクトは、製品とメーカー、ユーザーの関係を変え、製品におけるバリューチェーンそのものに大きな影響を与える存在になる」と語る。
それでは、スマートコネクテッドプロダクトにはどういう特徴があるのだろうか。大きなポイントとしては以下の4つの点が、従来にない利点を生み出すことができるといわれている。
ポイントは、これらがネットワークを通じて、場所や時間を問わずに行えるところだ。例えば、ペースメーカーの状況を常に監視することができたり、押された時の内容をスマートフォンで確認して遠隔操作でドアロックを開けることができるドアホン、自律的に最適な稼働状況を判断するスマートファクトリーなどがその例として挙げられるという。
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