富士電機と富士アイティは「ものづくりNEXT↑2014 メンテナンス・テクノショー」に出展し、スマートグラスを活用した遠隔作業支援ソリューションを紹介した。工場やインフラ設備の保守・メンテナンスや自動車整備などの用途での活用を検討しているという。
富士電機と富士アイティは「ものづくりNEXT↑2014 メンテナンス・テクノショー」(会期:2014年11月12〜14日、東京ビッグサイト)に出展し、スマートグラスを活用した遠隔作業支援ソリューションを紹介した。現状では参考出品となるが、工場やインフラ設備の保守・メンテナンスや自動車整備などの用途での活用を検討しているという。
今回、両社が参考出展したのは「ウェアラブル型遠隔作業支援」ソリューションだ。現場作業員にスマートグラス型のウェアラブルデバイスを装着することで、遠隔地にある本部と情報を共有することが可能となり、現場での作業の支援や指示を行うことができるという。
例えば、作業者の目線をスマートグラスのカメラで捉え、遠隔地の本部と共有し、カメラの映像に指示を書き込んで、スマートグラスに表示するというようなことや、スマートグラスに点検手順や方法を順番に表示させることなどが想定されている。また、音声認識機能を活用し点検結果を「OK」「NG」と発言することで、リアルタイムでクラウドに入力、その結果を本部ですぐに活用することなども可能だ。
今回のデモでは、ウェアラブル端末としてはウェストユニティスの「inforod」を採用したが「デバイスそのものは基本的には何を使っても大丈夫なシステムを構築している。顧客企業の求める要求によって、採用するデバイスを変更することも可能だ」と富士アイティ 第一ソリューション事業部 情報ソリューション部 ファクトリー情報グループ アシスタントマネージャーの徳増康人氏は語る。富士電機および富士アイティは、これらのシステム構築や対応機器の提供などでビジネス展開を図ることを想定している。
既に富士電機内では、一部で実証実験を開始。「技術の根幹は既にある程度確立している」(徳増氏)とし、同展示会内でも食品や自動車整備など幅広い業種から保全業務の効率化面での活用でいい反応が得られたという。徳増氏は「労働人口の減少や専門技術者の高齢化、技術伝承の問題などから、保守・保全業務に悩みを抱える企業は非常に多い。展示会でもいい反応が得られているので、これらのニーズに応えられるように製品化を進めていく」と話し、製品化についても「1年以内を目指したい」としていた。
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