中には、スキャンで取り込んだままのデータで何とかプリントできた物もありました。私が妊娠9カ月だったころに、渋谷の3Dスタジオ「CUBE」で作ってもらった自分自身のフィギュアです(関連記事「産休中の女性編集記者がカラダ張り過ぎな件(2014/7/4)」)。
私の手元には3Dプリントした像のみがあり、3次元データは持っていませんでした。
細部がはしょられたり、誇張されたりしていますが、なんとかプリントに耐えるレベルのデータが作れました。そのデータをそのままプリントしてみたら、ひとまわり痩せた感じで造形されました。妊娠中は太り気味だったので、ちょっとうれしいかも。
実は、いま一番3Dスキャンしたいものは、かつてお腹にいた自分の息子なのですが、今回は無理ですね……。そのうちCUBEか東京リスマチックに連れていこうかと思っています(関連記事「「瞬撮」でフィギュア作ってみる? ――3Dスキャナでは考えられない早さの秘密 」)。
これまで何年も積層造形の装置や現場を取材してきましたが、こうやって自宅で積層造形を体験することになるとは思ってもみませんでした。実は私、プリンタやPCを使いこなすのは、どちらかというと不得手な方です。そんな私でも、こうして自宅で気軽に3Dスキャナを楽しんだり、3Dプリンタで物を作ったりが可能でした。こうして目の前でモノがぱっと作れるとなると、やはり頭の中に作りたいもののアイデアを浮かべるようになります。CADやCGに取り組むモチベーションも非常に上がるものです。
家電量販店に並べられるパーソナル機が登場したのはつい最近のこと。5年後、10年後、3Dプリンタや3Dスキャナがどんどん身近になっていきそうだと実感しました。大きくなった息子に、3Dプリンタをせがまれる日がくるのかもしれません。
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