三菱自動車は2014年8月28日、電気自動車(EV)「i-MiEV」と「MINICAB-MiEV」、スズキにOEM供給している「EV-エブリイ」のリコールを国土交通省に提出した。原因は、ブレーキ倍力装置に負圧を供給するブレーキ負圧電動ポンプの不具合。2013年1月に発表したリコールでも、原因はブレーキ負圧電動ポンプの不具合だった。
三菱自動車は2014年8月28日、電気自動車(EV)「i-MiEV」と「MINICAB-MiEV」、スズキにOEM供給している「EV-エブリイ」のリコールを国土交通省に提出した。対象となるのは、2009年7月〜2014年3月に製造した1万5675台。内訳は、i-MiEVが9839台、MINICAB−MiEVが5834台、EV-エブリイが2台。
今回のリコールは、ブレーキ倍力装置に負圧を供給するブレーキ負圧電動ポンプの3つの不具合が原因。1つ目は、ブレーキ負圧電動ポンプの制御用リレーのカシメ管理が不適切なことによって、リレー接点がオンの状態で固着してしまう不具合である。2つ目は、EVのECU(電子制御ユニット)の制御プログラムが不適切なことによって、リレー接点が固着したと誤判定する不具合。3つ目は、ブレーキ負圧電動ポンプの排気穴の位置が不適切なことにより、凍結防止剤を含んだ泥や砂が排気穴に付着/侵入し、ポンプボディが腐食して排気穴が閉塞する不具合だ。これらの不具合が発生すると、ブレーキ警告灯が点灯するとともに警告音が鳴って、ブレーキ負圧電動ポンプが停止し、そのままの状態で使用すると制動距離が長くなる恐れがある。
不具合の発生件数は1つ目が6件、2つ目が7件、3つ目が4件。事故は発生していない。
改善措置は、1つ目がリレーの交換、2つ目がEVのECUのプログラムの対策品への書き換え、3つ目がブレーキ負圧電動ポンプ一式の対策品への交換となっている。今回のリコール対象車では、全ての車両についてEVのECUのプログラムの対策品への書き換えを行う。リレーの交換を行うのは444台、ブレーキ負圧電動ポンプ一式を交換するのは5746台にとどまる。
同社は2013年1月にもi-MiEVなどのリコールを提出している(関連記事:三菱自が「i-MiEV」などの電気自動車5820台をリコール、海外出荷分8966台も検討)。このリコールも、原因はブレーキ負圧電動ポンプにあった。
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