次にロペス氏は、映画「X-MEN」に登場するロボット「センチネル」の製作事例を紹介した。「最初にセンチネルの小型の模型を3Dプリンタで製作した。次に、これをどうしたらフルサイズの大きなロボットとして作ることができるかを考えていった。事前に細部の検証を行えたことで、フルサイズのセンチネルを3週間で完成させられた」(同氏)。
Legacy Effectsは、日本で2014年3月に公開された映画「ロボコップ」のリメイク版の撮影に使用されたスーツの製作も手掛けている。そのパーツのほとんどが、ストラタシスの3Dプリンタ「Objet Connex」で製作されたという。同プリンタは、複数の材料を同時に利用できるという特徴があるが、ロペス氏は「こうした技術が無ければ、到底達成できないプロジェクトだった。どの材料をどれくらい使用するかなどは、3次元CADでモデリングを行う際に検討していった」と説明した。
ロペス氏は、この他にも複数の事例を紹介した。同氏は講演の中で「今回紹介した事例は、全て社内の3Dプリンタを活用して行ったもの。映画やCMに登場するキャラクターは、動きの中でその存在が確立されていく。それを実現させるために、特殊撮影技術をどう活用していくかが重要になるが、3Dプリンタから出てきたものを、直接現実の表現に利用できるというのは素晴らしい」と3Dプリンタのメリットについて語った。
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