MONOist 新型車の開発責任者が、販売や顧客とのコミュニケーションといった営業施策に関わることはめったにないと聞いています。
藤下氏 新型コペンの“4つの変える”で肝になるのが、「お客さまとのコミュニケーションを変える」だ。開発責任者である私自身やコペンスタイリストが、新型コペンやダイハツの軽自動車、スポーツカー、クルマ全般などに対する要望を、1人1人のお客さまから直接いただければ、その要望を素早く設計/開発に上げられるようになる。そして、市場の求めるより良いクルマをスピーディーに投入するというサイクルができ上がる。
また、お客さまとの直接コミュニケーションによって、お客さま自身にエバンジェリスト(伝道者)になっていただき、お客さまが新たなお客さまを呼び込むという流れも期待できる。
新型コペンの商品力があれば、従来通りの販売手法やお客さまとのコミュニケーションのとり方でも、損失を出すようなことはないかもしれない。しかし、新型コペンを事業として成功させるためには、開発責任者だからと言って営業施策に関わらないことはありえない。
そして新型コペンの“4つの変える”が成功のサイクルを作り出せれば、それは今後のダイハツの自動車開発や販売活動にも影響を与えていくことになるだろう。
MONOist DRESS-FORMATIONの新デザインなど、今後の展開についてお聞かせください。
藤下氏 DRESS-FORMATIONについては、既に幾つか新たなデザインスケッチが上がってきている。2015年1月開催の「東京オートサロン2015」では、そのコンセプトを見せられるようにしたい。それまでの期間に、新型コペン公式WebサイトやFacebookを使って、DRESS-FORMATIONのデザイン候補の人気投票などもやっていこうと考えている。
コペンローカルベースは第1号店を鎌倉に開設したので、第2号店は関西方面で検討しているところだ。
なお、2014年9月9〜30日に開催されるバーチャルイベント「ITmedia Virtual EXPO 2014 秋」の「メカ設計ゾーン」では、藤下氏が『ダイハツ新型「コペン」、“変える”をキーワードとした新たな取り組み』と題した講演を行う。登録は無料なので、興味のある方はぜひ視聴していただきたい。
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