パナソニックは、通常のGPSと日本の準天頂衛星「みちびき」に加えて、ロシアの衛星測位システム「GLONASS(グロナス)」にも対応するポータブルカーナビゲーション「ゴリラ」の新製品を発表した。
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は2014年5月12日、ポータブルカーナビゲーション「ゴリラ」の新製品を発表した。2013年5月発表の新製品投入時には、通常のGPSに加えて日本の準天頂衛星「みちびき」を用いた高精度の測位が可能になったが(関連記事:「みちびき」を使って測位精度を向上、パナソニックのポータブルナビ「ゴリラ」)、今回の新製品はロシアの衛星測位システム「GLONASS(グロナス)」にも対応した。従来機能である測位衛星受信が困難な場所での自車位置測定に力を発揮するジャイロセンサーも加わり、「ポータブルカーナビとしては業界初」(同社)となる「トリプル衛星受信・ジャイロを使ったマルチ自車位置測位機能」を最大の特徴とする。
今回投入するのは、カメラ搭載モデルの「ゴリラ・アイ」となる「CN-GP747VD」、「CN-GP745VD」、「CN-GP740D」(ここまでの3機種は7インチ液晶ディスプレイ搭載)、「CN-GP540D」(5インチ液晶ディスプレイ搭載)の4機種。発売日はCN-GP747VD、CN-GP745VD、CN-GP740Dが2014年7月10日、CN-GP540Dが同年6月12日となっている。
さらに、CN-GP747VD、CN-GP745VD、CN-GP740Dの3機種は、車両の故障診断に使うOBDIIコネクタから速度やエンジン回転数に関する情報を取得できるオプション「OBD2アダプター」に対応している。これにより、GPSからの信号を長時間受信できないトンネル内でも高精度な自車位置測位が可能になった。従来のゴリラの場合、長いトンネルではジャイロセンサーだけで正確に自車位置測定を行えず、自車位置のズレが発生するという課題があった。
ポータブルカーナビゲーションであるゴリラだが、OBD2アダプターを使えば、車両に組み込むインダッシュタイプのカーナビゲーションシステムと同様に、速度やエンジン回転数に関する情報を用いた自律航法が可能になる。みちびきやグロナスに対応していることも考えれば、より高い精度で自車位置測定が可能といえるかもしれない。
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