ヤマハ発動機が前2輪/後1輪の三輪バイク「トリシティ」をタイで発売、LMW第1弾日本でもはよ売って

ヤマハ発動機は、前2輪/後1輪の三輪バイク「TRICITY(トリシティ)」を2014年4月からタイ市場に導入する。同市場では、発売から1年間で1万台を販売する計画。今後はグローバルモデルとして、2014年中に欧州と日本市場にも導入する予定である。

» 2014年03月26日 12時45分 公開
[MONOist]
前2輪/後1輪の三輪バイク「トリシティ」

 ヤマハ発動機は2014年3月25日、前2輪/後1輪の三輪バイク「TRICITY(トリシティ)」を同年4月からタイ市場に導入すると発表した。タイ市場では、発売から1年間で1万台を販売する計画。生産はタイで行い、今後はグローバルモデルとして2014年中に欧州と日本の市場にも導入する予定である。

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 トリシティは、同社が推進するLMW(リーニング・マルチ・ホイール)の第1弾製品。二輪車のように傾斜して旋回する3輪以上の車両のことで、二輪車と同様の操作性を実現しながら、新たなコミューター市場の創造を目指す「ニュースタンダード シティコミューター」のコンセプトのもとに開発された。外形寸法は、全長1905×全幅735×全高1215mmで、シート高さは780mm。車両重量は146kg。

ヤマハ発動機の三輪バイク「トリシティ」。ボディカラーは白、赤、グレーの3色で展開する(クリックで拡大) 出典:ヤマハ発動機

 主な特徴は5つある。1つ目は、軽快でスポーティなハンドリングと安定感の両立による新しい楽しさだ。「パラレログラムリンク」と「片持ちテレスコピックサスペンション」を調和させることで、旋回時に前2輪が車体と同調して傾く独自のLMW機構により、走行時の「新しい楽しさ」を実現した。また、車体の前後重量配分は、二輪車レースの最高峰「MotoGP」で培った技術を反映し50:50に設定。燃料タンクは車両の重心近くに設置しており、燃料残量が変わっても重心位置がほとんど変化しないのでハンドリング特性への影響も少ない。

 2つ目は、さまざまな路面状況でも快適な乗り心地である。前2輪それぞれに独立して取りつけられたサスペンションとリンク機構により、石畳や荒れた路面などでも、高いギャップの吸収性が得られるようになっている。

 3つ目は、シティコミューターとしての高い利便性だ。ステップスルーのフラットフットボードにより乗り降りがしやすく、大容量のシート下スペースにはフルフェイスヘルメットを収納できる。

 4つ目は、パワフルで経済的な排気量125ccの単気筒水冷エンジンの搭載である。独自の燃料噴射システム「YMJET-FI」と、冷却性に優れるオールアルミニウム製のシリンダー「DiASil(ダイアジル)」を採用するとともに、発進〜低速でのスムースな立ち上がり、中高速度域での伸びのある滑らかな走行性/機動性を引き出すCVT(無段変速機)と組み合わせた。最高出力は8.1kW(9000rpm)、最大トルクは10.4Nm(5500rpm)。

 そして5つ目は、前2輪の特性を生かした先進的かつ親しみやすい個性的なデザインである。“SMART FOR ALL”をデザインコンセプトに、エレガントでモダンなスタイルに仕上げた。流麗なボディライン、前2輪を強調したフェンダー周り、ライダーを包み込むようなインナーパネルなどが特徴になるという。

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