「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’13/第19回AMDアワード」のAMD理事長賞を受賞したのは、ホンダと電通が制作した「Sound of Honda / Ayrton Senna 1989」。同コンテンツの基になったのは、ホンダ社員が保存していた、アイルトン・セナの最速ラップの走行データを記録していた1枚の紙だった。
デジタルメディア協会は2014年3月18日、優秀なデジタルコンテンツなどの制作者を表彰する「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’13/第19回AMDアワード」の受賞作品を発表した。大賞/総務大臣賞に次ぐ、AMD理事長賞を受賞したのは、ホンダと電通が制作したコンテンツ「Sound of Honda / Ayrton Senna 1989」である。
ホンダは2013年7月、1989年10月に鈴鹿サーキットで開催されたF1日本グランプリにおいて、アイルトン・セナが「マクラーレン ホンダ MP4/5」に搭乗して鈴鹿サーキットの世界最速ラップ(当時)記録した際の走行データ(アクセル開度やエンジン回転数、車速の変化など)を基に、セナのドライビングを音と光で楽しめる映像として作成(関連記事:アイルトン・セナの最速ドライビングを楽しめる! ホンダが音と光の映像を公開)。
同年9月には、セナの最速ラップのエンジン音や走行軌跡を、3D CGによる映像でさまざまな視点から体験できるWebコンテンツ「3D-View」を公開している(関連記事:アイルトン・セナのF1ドライビングを3D CGで再現、ホンダが「3D-View」を公開)。
これらのコンテンツの基になったのは、ホンダ社員が保存していた、セナの最速ラップの走行データをプロッターで記録していた1枚の紙である。この走行データから世界最速ラップ1周分のエンジン音や走行軌跡を再現したという。
デジタルメディア協会は選考理由を、「1枚の紙に記録されていた1989年のF1日本グランプリ予選におけるアイルトン・セナの走行データ。それを基にエンジン音や走行軌跡を3D CG化したこのコンテンツは単なる過去の再現ではない。人々の記憶の扉を開いたのはもちろんだが、世界中に新たな体験と感動をもたらした。そしてこのコンテンツを体験した人は、日本企業が培ってきた技術をあらためて確認することができたのだ」としている。
Sound of Honda / Ayrton Senna 1989の映像や3D-View、再現したエンジン音、プロジェクトの裏側などは、インターナビのWebサイト「dots lab by internavi」で公開されている。
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