ミッドレンジ3次元CAD「Solid Edge」の月額単位のレンタル版が日本でも提供される。月額プランの価格は1万5000円から。将来はCADのクラウド化もあり得るという。
シーメンスPLMソフトウェアは、ミッドレンジ3次元CAD「Solid Edge」の日本向けレンタル版「Solid Edge Monthly Subscription」を発表した。提供開始は、2013年10月1日。なお英米国向けには2013年8月から提供開始している。
Solid Edgeのレンタル版としては従来「Solid Edge DesignPad」を提供してきた。今回、その内容を大幅刷新し、名称も改めた。中堅・中小企業や個人をターゲットとする。
この製品は、1カ月単位で契約したり解除したりが自由に可能だ。使用開始後1カ月が経過する1週間前に自動送信される、継続の可否を尋ねる電子メールに従って意志表示する形だ。支払いはクレジットカードのオンライン決済のみ(毎月自動決済)。シーメンスPLMソフトウェアのWebサイトから申し込みでき、そこからソフトウェアのダウンロードも可能だ。Solid Edgeのバージョンがアップした場合は、契約中であれば新しいソフトウェアが無償でダウンロード可能だ。
レンタルの月額は4プランあり、以下の通り。名称に対応する機能は、通常の製品版と同じ。下記の額には、保守・サポートも含まれている。
試用についてはPremiumのみ。試用・購入ともに既に申し込みが可能だ。
Solid Edge DesignPadで提供されてきた、無償のオンラインチュートリアルやトレーニングも引き続き提供する。その内容もアップグレードしているという。
今後は、3次元CADソフトウェアのクラウド版(Webブラウザでの利用)も計画している。その時期は、「世の中のハードウェアやソフトウェア、ネットワークの技術の進化次第」だという。少なくとも現時点の技術では「設計業務で快適に使用するには厳しい」と判断しているとのことだ。
日本法人のシーメンスインダストリーソフトウェアは、2012年末から3次元CADのレンタル版について、日本の中堅・中小企業を対象にテレマーケティングを実施。調査した半数以上が「月額レンタルに興味あり」との回答。初期投資コストの低減や、繁忙期に合わせてランセンス数を調整したいなどのニーズがあったという。
また、法人でも約3割がクレジットカードでのオンライン決済を利用しているという回答だった。調査で好感触を得て、日本でも一定の需要があると判断し、提供開始に踏み切ったとのことだ。
この調査は、日本法人が主導で調査を実施し、米国本社サイドにフィードバックされた。
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