東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)は、製造現場でiPhone/iPadを活用し、現場での情報の閲覧や入力を促進する「RAKU-Pad」の提供を開始する。また同社の統合アプリケーション「MCFrame」をiPhone/iPadで扱える機能なども提供する。
東洋ビジネスエンジニアリング(以下、B-EN-G)は2013年8月8日、iPhone/iPadを活用し製造現場で情報の閲覧や入力が可能なソリューションとして「RAKU-Pad」の提供を開始した。また、同社の統合アプリケーション「MCFrame」をiPhone/iPadで扱える機能なども提供。スマートデバイスの活用による現場の情報力強化に積極的に取り組む方針だ。
新たに提供を開始したRAKU-Padは、製造現場の情報の記録や参考情報の参照などをiPhoneやiPadで行えるようにするソリューションだ。情報閲覧、データ入力、データ解析、などにより、製造現場の業務効率改善、品質向上、トラブルシューティングなどを実現するという。ちなみにRAKU-Padの「RAKU」は、「Recording、Analyzing、Knowledge Utilizing」の略だという。
例えば、製造業務や保全業務におけるドキュメント管理や、トラブル報告管理、点検チェックシートの管理、製造作業の実績管理などでの活用を想定する。また手軽な解析機能も備えているため、これらの業務で入力されたデータの分布や変化などを分布図やグラフなどにして分析することが可能だ。
またFacebookの「いいね」のような「good job」ボタンなどを用意し、有益な情報を入力したり、ドキュメントを作成した人を評価することが可能。新たなコミュニケーションの創出とともにシステム活用のモチベーションを生み出せるような仕組みを用意している。
同様の仕組みは、ERPなどのパッケージソフトの機能の一環として用意されていたものもあったが、RAKU-PadはiPhone/iPad活用機能を単独で導入できることが特徴。連携させるシステムについてもカスタマイズで対応可能だ。価格は単体のシステムで200万円から。現在既に5社程度にプロトタイプを納入しているという。
B-EN-G ソリューションプロジェクト統括本部第4プロジェクト本部 本部長の志村健二氏は「製造現場の効率化を実現するためにはデータ管理が重要な役割を担うが、現場での情報管理を紙で行っている企業も多い。これには従来のPCでの入力・閲覧作業が現場にとって負担となっていたことが要因としてある。iPadを活用することで情報の電子化を容易に行うことができる。データ化しておけばこれらを分析し最適化を図るなど、次の発展性が生まれてくる」と話している。
一方同社では、販売管理、生産管理、原価管理、経営管理などの機能を持つパッケージ「MCFrame」をiPhone/iPadから扱える「MCFrame for iPad/iPhone」も2013年7月31日にリリース。情報の閲覧などに加えハンディターミナルの代わりとして利用することができる。インタフェースもiPhone用、iPad用に最適化し、直感的な操作が行えることも特徴だ。
同社プロダクト事業本部 マーケティング本部 本部長兼事業企画部長の入交俊行氏は「現場での入力により、リアルタイムの情報入手が可能となる他、現場での活動を直接的に支援することができる。現場の人々が情報を見たいと思えるような仕組みづくりを進めていきたい。今後は製造系のアプリケーションとの連携機能なども強化していく」と話している。
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