今回は、標準のドライブを使用してスキャンをしていきます。
さて、「スキャンのプロセスは?」ということで、がっつり説明といきたいところですが、スキャン開始のお作法自体は実に簡単で、すぐに終わってしまいます。設定する項目は、以下の図の通りです。
今回の場合は、人形全体をキャプチャーするのが目的ですから、360度で全周をスキャンしました。その際に、その360度を4回、つまり90度ずつ回して4回スキャンします。
精度はHDの一番下のあたり、ターゲットの設定は「NEUTRAL」(つまり、中庸)、次に「適切な位置設定をする」――ということで、あっという間に終わってしまいました。
後はスキャンが終わるのを待つだけ。
ちなみに、今回の場合の大体15分程度の作業時間ということで時間が計算されました。MoNoGon君の大きさは、高さが大体8cmくらいです。
「どれだけ小さな物がスキャンできるの?」という疑問があるかもしれません。実際には“すごく小さな物”、例えば、ジュエリー(指輪などアクセサリーなど)のような物は難しい場合が多いようです。
ご存じの方はご存じと思いますが、スキャンの出来不出来は“表面の状態”にもよります。例えば、金属のようにピカピカした面を持つ物は難しいのです。
「今回のNextEngineのスキャンスピードは速いのか?」ということですが、ダムダムボーイ先生によれば「速い!」そうです。スキャナのクラスの差(つまり値段の差)の要因の中で、特に大きいのが、スキャンのスピード。この機械の場合には、50万円という値段にもかかわらず、もっと高価な機械並みのスピードが期待できるということでした。
スキャンをしている途中の画像を……と思ったのですが、“淡々と、ものごとが進んでいる”だけで、特に、面白いことがあるわけではありません。これは、長いこと見ていると、ちょっと飽きてくるかも……。
一応、紹介しておきましょうか。
動画1 NextEngine スキャニング中
さて、これからの15分間、ただボーッとしているのももったいないので、ダムダムボーイさんにPICZA LPX-60についても、教えてもらうことにしました。
PICZAの場合は見て分かる通り、箱の中の円盤に対象物を乗せてスキャンをしていきます。この円盤がグルグルと回転しながら、スキャンが進行するわけです。
ちなみに、PICZAのLPX-60には2つのモデルがあるようで、ソフトウェアに「LPX EZ Studio」がついている方が68万円、リバースモデリングソフトの「Pixform Pro II」が付いているものが、148万円です。
今回使用しているのは、LPX EZ Studioのみですが、主な特徴としては「ほぼ全自動で、スキャンデータを取り込むことができる」というところでしょうか。NextEngineの場合には、後述するように、スキャンそのものは簡単なのですが、データの修正にはそれなりに手間が掛かるのです。
スキャンを開始するためのセットアップも、非常に簡単です。図11の画像で示している通りの項目しかありません(図11)。
後は、「SCAN(スキャン)」のボタンを押すのみです。
スキャン中は、こんな感じです(動画2)。後は待つのみ。
動画2 スキャン中のPICZA LPX-6
基本的には、“便利な全自動”なのですが、やはり、キャプチャーが“しやすい物”と“しにくい物”があるようです。得意なのは灰色の物体ですが、白や黒、あるいは光る表面の物は苦手みたいです。そういう物をスキャンしても、結果を見てみると、ザクっとデータが抜け落ちてしまっていたりします。
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