日産自動車は、デトロイトで開催中の「北米国際自動車ショー2012」で商用EV「e-NV200」を公開した。リーフと同じEVコンポーネントを採用し、リーフと同様の走りを商用EVで実現する計画だ。荷室スペースはガソリン車「NV200」と同等である。
日産自動車は、米国ミシガン州デトロイトで開催中の「North American International Auto Show 2012」(北米国際自動車ショー2012、2012年1月9〜22日、現地時間)に商用電気自動車(EV)「e-NV200」コンセプトを出展した(図1)。世界初公開である。
多目的商用バン「NV200」(日本国内の名称は「NV200バネット」)をベースにしたEVであり、2014年の量産を目指したコンセプトカーである。EVコンポーネントは、「リーフ」と同様とした。例えばリチウムイオン二次電池の容量はリーフと同じ24kWhであり、電池モジュール数もリーフと同じ24個だ。モーターもリーフと同じ最高出力80kWのAC同期モーターを搭載する。このEVコンポーネントを利用して、リーフとほぼ同水準の1充電当たりの航続距離(200km、JC08モード)を実現する予定だという。
商用車では積載重量と荷室スペースの広さも重要だ。e-NV200では、NV200と同程度の重量、広さを実現する予定だとした(図2)。
同社はNV200ベースの改造EV(コンバートEV)を使った実証運行を実施している。2011年7月からは日本郵政グループの郵便事業(JP日本郵便)が横浜市の郵便集配業務にモニター車1台を使い始めた(関連記事:日産自動車が2014年の商用EV車発売に向け、実証運行開始)。2011年12月からは、ロンドン市内において、運送会社であるFedExと共同で同改造EVを使った実証運行を開始している。
ニューヨーク市は、市内のタクシー「イエローキャブ」の次期標準車にNV200を採用することを2011年5月に決めている(図3)。日産自動車はe-NV200ベースの量産車でタクシーも狙う。
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