EV関連のもう1つの目標は、企業平均燃費を向上させることだ。
燃費については数値目標を挙げた。日本や北米、欧州、中国で販売する日産車の企業平均燃費*4)を2005年度比で35%改善させる。3種類の技術を使って実現する。
第1に、前輪駆動(FF)のHEV(ハイブリッド車)を2013年に投入する(図5)。2010年11月に発売した「フーガ ハイブリッド」はプロペラシャフトを備えたFR車だ。
*4)米国のCAFE(Corporate Average Fuel Economy)、欧州のNEDC(New European Driving Cycle)、日本のJC08などに対応する。
燃費向上のための第2の策は、家庭用電源などで充電できるPHEV(プラグインハイブリッド車)を新規開発し、2015年に発売することだ。第3に次世代エクストロニックCVT*5)を投入して、CVTの累計販売台数を2000万台にする。
*5)CVT(Continuously variable transmission)とは、2つのプーリーを金属製のベルトを使って結び付けた無段変速機。ギアは使わない。日産自動車のエクストロニックCVTは、プーリー比変更に用いる油圧を、電子制御したことが特長。2011年10月に開催した先進技術説明会ではFF車用ハイブリッドシステムと並んで、新世代エレクトロニックCVTを公開した。
NGP2016に掲げた残りの2つの目標は、以下の通りだ。
従来の生産拠点に加えて、物流やオフィス、販売会社まで拡大して削減率を定める他、再生可能エネルギーを生産関連の施設やオフィスにも導入する(図6)。
材料生産から使用済み自動車回収までのバリューチェーン全体で再生材を採用し、レアアースの使用量を削減する。
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