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エアバッグ性能で生産停止のeKスペース/eKクロススペースとルークス、生産再開へ【追記あり】:安全システム
日産自動車と三菱自動車は2022年2月4日、三菱自の「eKスペース/eKクロススペース」、日産の「ルークス」の生産と販売を同年2月11日から再開すると発表した。
日産自動車と三菱自動車は2022年2月4日、三菱自の「eKスペース/eKクロススペース」、日産の「ルークス」の生産と販売を同年2月11日から再開すると発表した。
これらのモデルは衝突試験の一部条件下でエアバッグの性能が想定通りに発揮されない可能性が判明したことから2021年12月から生産と販売を停止していた。販売済みの車両については近日中にリコールを届け出る。リコール対象となるのは、2020年12月以降の生産車両だ。
エアバッグの性能で問題となっていたのは、前面衝突試験において運転席エアバッグの特定の展開挙動で法規要件の一部を満たせない恐れがある現象だ。対策として、運転席エアバッグの内部に吊りひもを追加し、常に設計位置でエアバッグが展開するよう制御する。
また、この対策の効果を安定させるため、運転席側にニーエアバッグを標準装備として追加する。
全国軽自動車協会連合会の統計によると、2020年12月〜2021年12月の累計販売台数はルークスが9万2735台、eKスペース/eKクロススペースを含むeKシリーズが3万6440台となっている。
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