EMTでは2027年に独自の軽EVを日本で販売することを発表している。第1弾モデルは中国で生産したものを日本に輸入する形で展開するが、2026年9月からは国内適応実験を開始する。これらを通して、Daily Magicの4つの機能についても日本に適応するようにチューニングを進めていく計画だ。「中国生産だが、パートナー企業の敷地内に自社で設備を入れてラインを立ち上げ、品質担当者を設計段階から派遣するなど、日本品質でのモノづくりを徹底している。中国のモノづくり力やコスト競争力、スピードなどを生かしつつ、あくまでも日本のモノづくりの良さが発揮できるようにする」と山本氏は述べている。
また、今後の事業展開を4つのフェーズに分けている。フェーズ1では軽EVを販売し、フェーズ2ではグローバル市場を視野に軽自動車以外の車格の製品を投入する。フェーズ3でグローバル販売の拡大を進め、フェーズ4で日本生産を開始し「日本の自動車メーカー」としての立ち位置を明確化するとしている。「日本生産を開始するのは2030年以降になるだろう」と山本氏は述べている。
山本氏と報道陣による主な一問一答は以下の通り。
―― 開発の能力についてどう考えていますか。
山本氏 今ある自動車メーカーと全く同じような開発方法では競争に勝てないので、水平分業型の新しい体制構築を進めている。造形デザインでは、コンセプトやブランドの方向性はEMTAが決定する一方、詳細設計などは外部へ委託する。車両開発やADAS、バッテリーなども同様に、社内開発と外部調達を使い分ける。
同じカメラやバッテリー、プラットフォームを使用しても、衝突安全性やADASの性能、走行フィールなどは統合や調整によって変わる。こうしたインテグレーションを、EMTの競争力と位置付ける。開発のスピードとコスト競争力を高める一方、どの領域を内製し、どの領域を外部に委ねるかを見極める力が重要になる。
―― 出資関係を考えれば、「日中の良いところ取り」のような位置付けを訴えることもできたと思いますが、「日本発ブランド」にこだわる理由は何ですか。
山本氏 出資関係には既に自動車の生産をしている奇瑞汽車があることから、中国メーカーが日本市場へ進出するための販売ブランドとして見られがちだが、そうではない。独立した日本の自動車メーカーとして活動している。中国生産では日本市場の反応があまりよくないので、将来的な日本生産などを含めて、展開を進めていく。
―― Daily Magicの4つの機能は、2027年の軽EVにも搭載されるのですか。
山本氏 既に技術面での課題はクリアできているが、日本市場に最適な形で機能が投入できるように、一層の高度化やチューニングを進めていく。価格についてもガソリン車と同水準に収まるようにする。
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