独自の脳波同調技術で睡眠課題解決に挑む睡眠支援デバイス「Sleepisol+」とは組み込み開発 インタビュー(1/3 ページ)

日本はOECD加盟国の中でも睡眠時間が短く、世界でも有数の「睡眠負債大国」となっている。この状況に対し、韓国発のスリープテック企業LEESOLは、独自開発した脳波同調技術によって脳波周辺に直接アプローチすることで、使用者の脳波を整えるヘッドバンド型デバイス「sleepisol+(スリーピーソルプラス)」を開発し、睡眠課題解決に向けて日本でも製品展開を広げようとしている。

» 2026年08月25日 06時00分 公開
[坪田澪樹MONOist]

 日本はOECD加盟国の中でも睡眠時間が短く、世界でも有数の「睡眠負債大国」となっている。近年、睡眠改善/支援の市場は拡大を続けており、寝具やサプリ、リカバリーウェアなど多様な製品が登場している。一方、世の中に展開されている製品の多くが生活環境や習慣改善を中心とする“間接的アプローチ”にとどまっている。

 このような背景の中、韓国発のスリープテック企業LEESOLは、独自開発した脳波同調技術によって脳波周辺に直接アプローチすることで、使用者の脳波を整えるヘッドバンド型デバイス「Sleepisol+(スリーピーソルプラス)」を開発し、睡眠課題解決に向けて日本でも製品展開を広げようとしている。

 そこで、LEESOL 共同代表のイ・スンウ氏と、同社 マーケティング長のイ・ジス氏にSleepisol+の製品特長と睡眠デバイスの市場動向などについて話を聞いた。

Sleepisol+の外観[クリックして拡大]

韓国発のスリープテック企業LEESOLが本格的に日本市場展開を決めた理由

 LEESOLは2017年に韓国で創業したスリープテック企業だ。脳波解析とEBS(脳内電気刺激)技術を基盤として、睡眠の質向上やストレス緩和、集中力の強化など、生活の質を高めるためのパーソナライズ脳ケアソリューションを展開している。同社の技術は世界最大のテクノロジー見本市である「CES 2025」の“ビューティー&パーソナルケア部門”においてイノベーションアワードを受賞し、世界から技術力と可能性を高く評価されている。

LEESOLの会社概要[クリックして拡大] 出所:LEESOL

 創業当初は目を覆うアイマスク型の製品「Sleep i Mask」を開発/発売し、2021年からは改良を施したヘアバンド型の製品「sleepisol」の販売を開始した。その後顧客からさまざまなフィードバックを受け、アプリ連携や機能を拡張した「Sleepisol+」やアプリ不要で動作する「sleepisol lite」、バッテリー交換型の「blissol」などの製品に進化し、これまで展開を続けてきた。

sleepisolの製品ラインアップ[クリックして拡大] 出所:LEESOL

 sleepisolシリーズのコア技術はEBSの手法の1つであるCES(頭蓋電気刺激療法)だ。同技術は人体に流れている生体電流とほぼ同じ微細電流を頭部に流すことで、心身のリラックスや脳波を安定させるのに必要なホルモンなどの分泌を促すことができる。これにより、睡眠の質や集中力の向上、不安感の軽減などの効果が期待できる。

LEESOLのイ・ジス氏

 また、Sleepisol+の前身モデルであるsleepisolは日本のクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」と「CAMPFIRE」でプロジェクトを実施したところ、韓国国内よりも日本の消費者から非常に良い反応が得られたという。イ・ジス氏は「日本の方が新しい電子機器に対する受容度が高く、器が広いと感じていた。また、日本は地理的に距離が近いので物流費用があまりかからず、市場規模も大きい。そのため、ずっと日本での製品展開を狙っていた」と強調する。

 続けて、「Sleepisol+には、日本のGREEN FUNDINGの結果が多く反映されている。しかし、さまざまな機能を追加したことにより、Sleepisol+の日本展開を検討した際に、日本の薬機法などのガイドラインの壁に直面してしまった。この課題を解決するために、船井総合研究所に協力を依頼し、日本の市場や規制について正確な調査を実施し、本格的な日本展開に向けた体制を整えた」と語る。

快適な睡眠に必要な条件

LEESOLのイ・スンウ氏

 イ・スンウ氏が考える“快適な睡眠”とは、「寝つきが早いこと」と「深い睡眠が取れること」であるという。そして、デバイスを使用するために特別な準備を必要とせず、日常生活の中で気軽に使用できることが重要であると捉えている。イ・スンウ氏は「快適な睡眠はどれくらい早く眠りにつき、朝に心地よく起床できるかによって左右される。寝具がどんなに快適であっても、これらのことが満たされなかったら、真に快適な睡眠を取れているとはいえない。そのため、入眠や深い睡眠をサポートする製品が快適な睡眠につながると考えている」と強調する。

 近年の睡眠デバイスは、照明や温度、環境音など外部からの刺激に頼る製品が多い。しかし、これには限界があるとイ・スンウ氏は捉えている。「内部から睡眠をサポートするモノとして睡眠薬があるが、起床した際に薬の成分が体内に残っておりスッキリしないといった問題も抱えている。これに対して、われわれは脳波周辺に直接アプローチする手法を取っており、体の内部から睡眠をサポートし、睡眠薬と同じような効果を発揮できるのが他社との違いである」(イ・スンウ氏)。

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