日立ヴァンタラは、AI統合プラットフォームにAIエージェントの開発や運用などを支援する新機能「Hitachi iQ Studio」を追加した。企業の機密データを保護しながら、全社業務プロセスへの迅速なAI適用を支援する。
日立製作所のグループ会社である日立ヴァンタラは2026年6月30日、AI(人工知能)統合プラットフォーム「Hitachi iQ」に、AIエージェントの開発や運用、データ利活用を支援する「Hitachi iQ Studio」を新たに追加し、国内での販売を開始した。
Hitachi iQは、業務規模や用途に合わせてNVIDIAのAIインフラ、ストレージ、AIソフトウェアによるシステム構成を最適化した、事前検証済みのプラットフォームだ。新機能のHitachi iQ Studioを追加したことで、インフラの導入から業務適用までを迅速化し、継続的な運用を支援する。
主な特徴として、専門的なスキルを持たない部門でもAIエージェントを活用しやすくなるよう、ノーコードやローコードの開発環境を提供する。NVIDIA AI Data Platformのリファレンスデザインを基盤とし、大規模言語モデルを含むNVIDIA Agent Toolkitソフトウェアに対応するため、高度なAI処理を実行できる。また、画像や音声などの非構造化データを利用可能な形式に変換するデータパイプラインを備えており、多様な業務データを活用してAIに適用できる。
さらに、ストレージのスナップショット(過去のデータ状態を保存する機能)によるバージョン管理と連動し、AIが過去にどのデータを参照したかをさかのぼって特定できるデータ追跡(トレーサビリティ)機能を強化した。AIが学習、参照した元データを正確に把握することで、AIの振る舞いが変化した原因を特定できるようになる。これにより、AIの精度や安定性を継続的に改善するほか、システムの監査対応や説明責任の遂行を支援する。
近年、AIの活用は個人や部門レベルの効率化に加え、企業の戦略立案や基幹業務などの領域にも急速に拡大している。一方で、企業が有する機密情報やノウハウを含むデータを安全に管理しながら、AIを全社の業務に迅速かつ効果的に適用することが大きな課題となっていた。特に基幹業務でAIを活用するに当たって、高い信頼性とガバナンスを確保しつつ、安定運用を両立できる基盤が求められている。
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