AI需要拡大を受け台湾に半導体DFR新工場、生産能力1.4倍へ工場ニュース

台湾の華旭科技は、感光性ドライフィルムレジスト(DFR)のスリット加工新工場が完成したと発表した。

» 2026年07月06日 07時30分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 旭化成は2026年7月3日、台湾に本社を構える子会社の華旭科技が同国で建設を進めていた感光性ドライフィルムレジスト(DFR)「サンフォート」のスリット加工新工場が同日に完成したと発表した。なお、同月中に順次商業運転を開始する予定だ。

現行生産能力の約2倍に拡張可能な設計

 旭化成グループは、エレクトロニクス事業をグループ全体の利益成長をけん引する「重点成長」事業と位置付けており、半導体や電子部品の高度化に対応した各種高機能材料の開発と供給体制の強化に取り組んでいる。

 一方、近年は、AIの高度化やデータ処理量の増大を背景に、先端半導体パッケージ分野の需要が拡大しており、回路の微細化に対応した高精度かつ高品質な材料への要求が一層高まっている。

 これに伴い、半導体パッケージ基板の製造工程で使用される感光性ドライフィルムレジストでも、品質および供給に対して安定性のニーズが高まっている。

 特に、主要な半導体パッケージ関連企業が集積する重要な生産拠点である台湾は、近年の需要拡大を受けた供給体制の強化を求められており、顧客に近接した場所で迅速かつ安定的に製品を供給できる体制の構築が重要となっている。

 華旭科技は、1997年の設立以来、旭化成グループにおいて感光性ドライフィルムレジストのスリット加工/供給を担う製造拠点の1つとして、こうした顧客ニーズに対応してきた。なお、スリット加工は、顧客工程に適した製品サイズへ加工する重要工程で、品質および供給安定性に直結する役割を担っている。

 旭化成グループでは、こうした市場環境の変化に対応するため、華旭科技において新工場を建設し、先端半導体パッケージ用途向け製品の供給体制強化を決めた。

新工場の外観 新工場の外観[クリックで拡大] 出所:旭化成

 新工場は、先端半導体パッケージ用途向けの高品質な製品供給と生産性向上を目的に掲げ、設計されている。

 具体的には、所在地は台湾台南市官田工業区で、製造製品は感光性ドライフィルムレジスト、投資額は約20億円だ。生産能力に関しては、新工場の稼働により、華旭科技全体のスリット加工生産能力は現行比で約1.4倍に拡大する。また、今後さらなる需要拡大を見据え、設備増設などにより最大で現行生産能力の約2倍に拡張可能な設計としている。

 新工場の主な特徴は、最新技術を取り入れた設備設計による生産性の向上と、業界トップクラスの高クリーン度化による品質安定性の実現だという。これらの取り組みにより、顧客の高度な品質要求への対応と供給の安定性向上を図る。

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